2016.10.18 00:01 更新
2016.10.18 取材
いまアキバでどんなスマートフォンが話題になっている?国内外の最新端末がいち早く入荷するイオシス アキバ中央通店より、旬な端末を紹介する「スマホ羅針盤」。今回は、9月後半に入荷した注目度TOP 3のアツい端末を、担当バイヤーの林さんにチョイスしてもらおう。最も話題を振りまいたのは、度重なる騒動で生産終了に追い込まれたアノ端末でした・・・。
今月に入って、先月にIFAで発表された新しいXperiaシリーズが続々入ってきました。まず第3位の注目モデルは、4.6インチのコンパクトモデル「Xperia X Compact」です。もはやハイエンドの小型モデルという立ち位置ではなくなりましたが、それでも片手で扱えるこのサイズ感は貴重。X世代でデザインは共通なので、イマドキなコンパクトスマホとして一定の需要はありそうです。
スペック的には、HDディスプレイに6コアCPU、3GBメモリ搭載のミドルレンジ。防水にも非対応なので、同じサイズ感の端末としては前世代の「Xperia Z5 Compact」に及びません。お値段的にも同等と、皮肉なことに「Z5 Compact」が最大のライバルになりそうですね。
続いては、同じく最新Xperiaシリーズのフラッグシップモデル「Xperia XZ」を挙げましょう。「Xperia X Performance」からそれほど間をあけずに投入された最上位端末とあって、スペック以上にカメラやバッテリー周りの強化が目立ちますね。ボディ形状やデザインも変更されましたが、個人的には前よりカッコよくなったようで気に入っています。
それで基本スペックといえば、5.2インチフルHD液晶にスナドラ820、メモリ3GBと、「X Performance」とほぼ同じ。ただしカメラがグッとよくなっていて、ホワイトバランス自動調整のRGBC-IRセンサーやレーザーAFセンサー、さらに5軸手ブレ補正機能も搭載しています。バッテリーの長寿命化機能も付いていて、Type-Cポートもシリーズで初搭載になりました。防水や指紋認証ももちろん対応、主に使い勝手がレベルアップした感じでしょうか。
それで売れ行きはというと、これが絶好調。「X Performance」に比べて初回のお値段も安いとあって、すでに4~5回は完売と再入荷のサイクルを繰り返しています。入荷したモデルはデュアルSIMデュアルスタンバイにも対応していて、それも人気の理由かもしれません。今後も大定番のモデルとして活躍してくれそうです。
さて最後ですが・・・もう何回目の登場なのか、ネガティブな意味で世界的な注目を集めた「Galaxy Note7」の話題は外せないでしょう。ただしもうこのお話をするのは、これが最後になるかもしれません。Samsungが度重なる不具合報告を受けて、販売と生産の完全停止を正式に発表したからです。
そもそもはバッテリーの欠陥で爆発する、というショッキングなニュースが始まりでした。子会社のSamsung SDIが製造したバッテリーに問題があって、爆発・発火するという事例があちこちで報告されて話題になりましたね。その発表を受けて、ウチではSamsungより早く問題のないモデルへの交換対応をしていましたが・・・その後正式に交換プログラムが開始。10月1日には問題が解消されたとして販売が再開されましたが、結局交換済みの端末でも発火問題が起きてしまいました。その時点でもリコールは250万台以上と、スマホ史上で過去最大。最終的には問題の解決が難しいということで、生産終了になってしまったというワケです。Samsungの損失も3,000億円規模という、とんでもない事件になってしまいました。
そもそも「Galaxy S」シリーズと「Galaxy Note」シリーズはSamsungの二大看板で、中でも今回の「Note7」は過去最高傑作と呼び声が高い優秀な端末でした。でもそんな話も安全であればこそ。今ではあまりにイメージが悪化してしまったので、「Note」シリーズ自体の廃止を検討中という噂も流れています。個人的にも長く「Note」シリーズを使ってきたので、そうなるとしたら非常に残念ですね。
ちなみに現状は、Samsungによる端末の回収が進行中です。こちらでもSamsungジャパンに問い合わせたところ、販売国不問ですべての「Note 7」を対象に全額返金に応じるとのこと。販売店からの受け付けには対応しないということで、購入されたお客さんもSamsungの窓口に直接お問い合わせいただくことになります。あとはこの騒動が、一刻も早く終息してくれることを祈るばかりですね・・・。
文: GDM編集部 絵踏 一
イオシス アキバ中央通店: https://www.gdm.or.jp/shop/iosys-chuou/