2016.11.07 00:00 更新
2016.11.07 取材
自作派たちの周りで発掘された、懐かしのPCパーツを紹介する「懐かしのPCパーツ図鑑」。今回ご紹介するのは、ツクモDOS/Vパソコン館のベタランスタッフH氏の自宅からほぼ新品状態で発見されたポータブルストレージの先駆け、Iomega「Clik! PCカードドライブ」だ。
なんでこんなモノが残っていたのか。しかもほとんど使った形跡がない・・・。16年前に発売された製品ですが、ほぼ新品同様の状態です。Iomegaとシチズン時計の共同開発で誕生した製品で、当時はノートPCでも使える「40MB」の大容量ポータブルストレージとして話題になりました。USBメモリはまだ普及しておらず、ある程度のデータを手軽に持ち運べるデバイスとして購入したのだと思います。
完全にタンスの肥やしと化していたIomega「Clik! PCカードドライブ」 |
製品は専用のアルミケースに収められており、今は亡きノートPCのTypeIIスロットにPCカードを装着。そこに「Clik!ディスク」を挿入して使います。
3.5インチフロッピーディスクで1.4MBでしたから、それはもう「40MBもあるぜ」と喜んでいました。もちろんIomegaといえば100MBのZIPドライブなんてものもありましたが、なにより「Clik!ディスク」は小さくてコンパクトな点がよかったですね。
PCカードのTypeIIスロット規格に対応した読み取り部分 | |
容量40MBの「Clik!ディスク」。フラッシュメモリと異なり耐久性には期待できそう |
ところがその後すぐにMOドライブを入手。メディアは少々大きいですが、なにより640MBとは比較にならない大容量。USB対応の外付型ドライブも各社から発売され価格もこなれており、メインのポータブルデバイスとしては完全に主役はこちらになりました。
16年を経た今見ても色褪せない「Clik! PCカードドライブ」。動作中はディスクが勢いよく回転している音が聞ける |
ここまで思い出して、なんとなく新品同様の状態で発見された理由が分かってきました。今となっては貴重なアイテムなので、大切に保管しておきます。
文: GDM編集部 Tawashi
ツクモDOS/Vパソコン館: https://www.gdm.or.jp/shop/tsukumo-dosv/