2016.11.20 00:01 更新
2016.11.20 取材
Fractal Design(本社:スウェーデン)国内正規代理店の株式会社アスク(本社:東京都千代田区)は2016年11月19日、秋葉原にてユーザー参加イベント「Fractal Night 2016」を開催。省スペース設計の新型ケース「Define C / Mini C」シリーズをお披露目した。
省スペース化を追求したというFractal Designの新作ミドルタワー「Define C」シリーズ。ちなみにシリーズ名の“C”は「Compact」の頭文字 |
今月始めにグローバルリリースされた「Define C」シリーズは、スタイリッシュなスカンジナビアデザインを継承しつつ、ギリギリまで無駄を省くことで、ミニタワー並のコンパクトサイズを実現した新作ミドルタワーPCケース。
奇をてらわないおなじみのスカンジナビアデザインを継承。従来モデルより小型化されたことで、「特に日本のユーザーには受け入れられるだろう」(Fractal Design) |
これまで通り静音性を重視した設計で、フロントパネルやサイドパネルには、内部の騒音をシャットアウトする高密度吸音材を貼り付けた。さらにトップパネル部には、任意で着脱可能な「ModuVent」機構を備え、用途に合わせて「静音志向」と「高冷却志向」が選択できる。
フロント部からドライブベイを排除。またボトム部分にカバーを取り付けることでケース内部の配線をスッキリと行うことができる |
内部構造はフロントドライブベイを排除し、ボトム部分に専用カバーを備えるイマドキ仕様。ストレージはボトム部に2.5 / 3.5インチ×2とマザーボードトレイ裏側に2.5インチ×3の計5台まで対応。グラフィックスカードは全長335mm(冷却ファン非搭載時)、電源ユニットは奥行175mm、CPUクーラーは全高170mm(ウィンドウモデルは168mm)までサポートされ、コンパクトながらハイエンド構成にも耐えられる拡張性を備えている。
トップパネルは着脱式の「ModuVent」機構を採用。取り外した状態で代わりに装着する、マグネット式のファンフィルターも付属 |
冷却ファンはフロント120 / 140mm×3(「Dynamic X2 GP12」×1標準)、トップ120 / 140mm×2、リア120mm×1(「Dynamic X2 GP12」×1標準)、ボトム120mm×1で、水冷用ラジエターは最高360mmまで対応。拡張スロットは7段で、I/OポートはUSB3.0×2、マイク×1、ヘッドホン×1。
吸音材を貼り付けたソリッドサイドパネルモデルと、アクリルウィンドウモデルの2種がラインナップ |
製品ラインナップはソリッドパネルの「Define C Black」(型番:FD-CA-DEF-C-BK)と、アクリルウィンドウパネルの「Define C Black Window」(型番:FD-CA-DEF-C-BK-W)の2種。対応フォームファクタはATX、MicroATX、Mini-ITX。外形寸法は、W210×D399×H440mm。発売は11月25日で、市場想定売価は税抜14,000円前後と15,000円前後。
なおこのモデルについては、近日詳細レビューをお届けする予定なので楽しみにしていてほしい。
「Define C」の弟分にあたるミニタワーモデル「Define Mini C」。幅と奥行は同じで、高さが約40mm低くなっている |
イベントでは同様のコンセプトを持つミニタワーPCケース「Define Mini C」シリーズもお披露目。対応フォームファクタはMicroATX、Mini-ITXに制限されるものの、こちらもグラフィックスカードやCPUクーラー、電源ユニットの対応に変わりなく、拡張性に優れるのが特徴だ。
内部設計もほぼ同様。拡張スロットは5段のため、マルチグラフィックス環境も余裕を持って構築できる |
ドライブベイはボトム2.5 / 3.5インチシャドウベイ×2、背面部2.5インチシャドウベイ×3、拡張スロットは5段で、冷却ファンはフロント120 / 140mm×2(「Dynamic X2 GP12」×1標準)、トップ120 / 140mm×2、リア120mm×1(「Dynamic X2 GP12」×1標準)、ボトム120mm×1。水冷用ラジエターは最高280mmまで対応する。
こちらもソリッドパネルモデルとアクリルウィンドウモデルの2種がラインナップ。会場にはBitspowerのカスタム水冷を組み込んだMOD PCが展示されていた |
こちらも製品ラインナップはソリッドパネルの「Define Mini C Black」(型番:FD-CA-DEF-MINI-C-BK)と、アクリルウィンドウパネルの「Define Mini C Black Window」(型番:FD-CA-DEF-MINI-C-BK-W)の2種。外形寸法は、W210×D399×H399mm、発売は11月25日より開始され、市場想定売価は税抜12,000円前後と13,000円前後。
全世界500台限定の特別モデル「Define R5」のゴールドバージョン。国内ではサイコムBTOのみの販売となる |
イベントでは全世界500台、国内限定50台の特別モデルとして、ゴールド版「Define R5」もお披露目。「Define R5 White」をベースにしたモデルで、電源ボタンやドライブケージ、拡張スロット、インシュレータなどをゴールドに塗装。またサイドパネルはアクリルウィンドウタイプになるという。ちなみに国内ではサイコムBTO専売のため、単体発売の予定はない。
ホワイトモデルをベースに、電源ボタン、ドライブケージ、拡張スロット、インシュレータなどがゴールドに塗装されている |
また「Define Mini C」をベースにしたモデルも準備中。詳細スペックなどは調整中だが、CPUやメモリ、グラフィックスカードの他、LEDストリップなどのオプションも用意される詳細カスタマイズができる製品になるとのこと。いずれも発売は年内予定。
サイコムでは「Define Mini C」をベースにしたBTOを準備中。またDIY水冷を使用した水冷BTOについても実現できるか検討しているとのこと |
2013年以来3年ぶりとなるユーザー参加イベント。Fractal DesignからはSales Director APACのFrances Chang氏と、VP Global marketingのMichael Kovalio氏が来日。日本の市場は世界的に見てもアメリカ、北欧、ドイツについで4番目、アジア圏では最も売上が多く、非常に重要なマーケットであるという。さらに今後は国内ユーザーの意見をさらに積極的に取り入れていくため、ホームページやSNSの拡充を目指していくとのこと。
Sales Director APAC Frances Chang氏 | VP Global marketing Michael Kovalio氏 |
またイベントでは、国内正規代理店の株式会社アスクから「Define R5」シリーズの国内累計販売台数10,000台突破が発表された。これに合わせ11月19日(土)より、Fractal Design製品を購入すると豪華賞品が当たる「Fractal Design、Define R5シリーズ 国内販売台数10,000台突破記念キャンペーン」がスタートしている。
「Define R5」シリーズの国内販売10,000台突破を記念して、キャンペーンを開催中 |
文: GDM編集部 池西 樹
Fractal Design: http://www.fractal-design.com/
株式会社アスク: http://www.ask-corp.jp/