2016.12.02 09:00 更新
2016.12.02 取材
株式会社ドスパラ(本社:東京都千代田区)は2016年12月1日、最短3日という圧倒的な短納期を実現したワークステーション「DP EXPERT」シリーズを正式発表した。これまでの常識を覆す短納期はもちろん、なんと全国のドスパラでも買えるという手軽さが武器。まさにワークステーションの革命モデルといったシリーズ、さていったいどんなマシンなのだろうか?
ドスパラから11月に先行発売されていた、圧倒的超短納期を謳うワークステーション「DP EXPERT」シリーズ。12月1日にメディアや法人担当者向けに正式発表された |
4Kなどデータ量が多いコンテンツが増えている昨今、以前よりも需要が高まっているワークステーション。そうした情勢を見据えて、ドスパラが新たに送り出した新シリーズが「DP EXPERT」だ。通常早くて2週間、1ヶ月超え納期はザラというワークステーションにあって、なんと最短3日という圧倒的な短納期を謳う。担当者も「間違いなく業界最速」と胸を張る、驚きのサービスだ。
削減したのは納期だけでなく、ドスパラ独自ルートのパーツ調達により低価格化を実現。国内工場で組み上げ、徹底検証の末出荷される高品質もウリだ。これらコンセプトを解説した、ドスパラ社長の西尾伸雄氏 |
発表会冒頭に登壇した、株式会社ドスパラ代表取締役社長の西尾伸雄氏が「すぐに必要なのに納品まで時間がかかっては意味がない」と語るように、欲しいタイミングで時期を移さず入手できるという、BTOレベルのスピード感が最大の魅力。もちろん顧客の要求仕様に沿ったフルカスタマイズに対応し、その場合でも概ね最大7日間程度で出荷できるという。ドスパラがこれまで培ってきた、BTO製造のノウハウがフルに活用されているというワケだ。
なお、いずれは同社グループのBTO製造基地であるサードウェーブデジノス綾瀬事業所に製造拠点を構築し、BTO同様の体制で出荷される予定となっている。
以前に取材班も見学会でお邪魔したことのある、サードウェーブデジノス綾瀬事業所。BTO同様に、いずれ「DP EXPERT」シリーズもこの場所でベテランスタッフにより製造され、厳格な品質検査と動作検証を経て出荷される | |
欲しい時にすぐ手に入る短納期に加え、店頭で実機を触って注文できる点も大きな特徴。いずれは店頭にて即納モデルをお持ち帰りできるようになる |
製品は11月から法人向けの先行販売が行われていたが、2017年1月をめどに全国のドスパラ22店舗、ドスパラ通販サイト、東京・大阪の法人営業所にて順次販売を開始する。さらにドスパラ パーツ館をはじめ全国の主要5店舗にて12月9日より実機の展示を開始。今後は店舗での即納販売も実施する予定という。
「DP EXPERT」シリーズは2本柱で、その内ハイパフォーマンスモデルとしてラインナップされているのが「DP EXPERT WS2」だ |
シリーズはハイパフォーマンスモデルとエントリーモデルの2本柱から成る分かりやすい構成で、その中で上位モデルとなるのが「DP EXPERT WS2」(基本構成売価税抜497,000円)だ。ロック機構付きのフロントドアを備えた大型筐体を採用、Intel Xeon E5v4プロセッサをデュアル搭載する。
標準構成におけるCPUはXeon E5-2620v4×2、メモリはDDR4 ECC Registered 32GB(8GB×4 / 2,400Hz)で、ストレージは480GB SSD+3TB HDDを実装。グラフィックスはNVIDIA Quadro K620を標準装備、ネットワークはIntelチップのデュアルギガビットLANを備える。
会場に用意されたのは、ベーシックな標準構成のマシン。ここから顧客の要求仕様に沿って最適な構成にカスタマイズ、長くても約1週間ほどで出荷できるという |
そのほか、電源ユニットは80PLUS PLATINUM認証の1050Wをマウント。OSはWindows 7 Professional 64bit版がプリインストールされる。なお、外見は通常のフルタワーといった風体だが、オプションのラックレールにより4Uスペースでのラッキングも可能だ。
Xeonをデュアル搭載、マザーボードにはGIGABYTE製「MW70-3S0」が採用されていた。標準仕様のグラフィックスはQuadro K620だ |
手頃なミドルタワータイプのエントリーモデル「DP EXPERT WS1」。標準構成では税抜255,000円で販売される |
さらにシリーズ中のエントリーモデルを担当するのが「DP EXPERT WS1」(基本構成売価税抜255,000円)。Intel Xeon E5v4プロセッサをシングル搭載する手頃な製品だが、選択するグラフィックスカードによっては、高度な3D CADやシミュレーション、複雑なモデリングから4K映像編集まで幅広く対応できる。
こちらの標準構成は、CPUがXeon E5-1620v4、メモリはDDR4 ECC Registered 16GB(8GB×2 / 2,400Hz)で、ストレージは1TB HDDを実装。グラフィックスはQuadro K620を搭載し、ネットワークはIntel製ギガビットLANを3系統も備えている。
電源ユニットは80PLUS PLATINUM認証の860Wをチョイス、OSは同じくWindows 7 Professional 64bit版がプリインストールされる。
会場に持ち込まれたのは、株式会社ブラックマジックデザインの実働デモに供されたカスタマイズモデル。こちらでは、グラフィックスがMSI製のGTX 1080に変更されていた |
リクエストが多く、目下製品化を検討しているというTITAN X搭載モデル。「DP EXPERT WS2」のカスタマイズモデルとして販売される予定 |
また、会場にはPascalアーキテクチャ採用の最上位GPU TITAN X搭載のプロトタイプも展示されていた。「DP EXPERT WS2」ベースのカスタマイズモデルとして現在製品化を検討中とのことで、Quadroシリーズの上位グラフィックスに比べ、コストパフォーマンスに優れたワークステーションとして提供される予定。こちらもいずれ正式リリースが打たれると思われる。
上位のQuadroグラフィックスに比べ、コストパフォーマンスの高いマシンが出来上がる。価格や発売日はまだ未定だ | |
「DP EXPERT」発売を記念したキャンペーンも実施。2016年12月9日~2017年1月31日まで、各限定30台で販売価格から1万円引き、またはHDD無料アップデートが受けられる |
文: GDM編集部 絵踏 一
株式会社ドスパラ: http://www.dospara.co.jp/