2016.12.20 00:00 更新
2016.12.20 取材
こんなスマホやあんなタブレットをちぎっては投げ。なんと半年足らずで数十台を使い倒すという、筋金入りのスマホオタクがお気に入りの端末をアレコレ語る「ギークの殿堂」。今回は、発売当時はモンスター級の存在感で登場した、Samsungの名機「GALAXY S SC-02B」の話を聞かせてもらおう。まさしく本当の意味での“殿堂入り”なスマホ、6年以上経った今でもコレは手放せない?
どうもこんにちは、モバイルならおまかせなイオシス アキバ中央通店スタッフの太田です。マニアの視点からスマホやタブレットをご紹介していくこのコーナー、今回はちょっと懐かしめな端末のお話をしようと、2010年10月発売の「GALAXY S SC-02B」を持ってきました。Samsungが日本に初投入したAndroidスマホでして、発売したドコモにとっても、台頭するiPhoneに対抗する切り札的な存在でした。当時としては驚きの性能をもっていた、最強のモンスタースマホだったんですよ。
短い場合は1週間ほどで端末を手放してしまうマニアにとって、異例の長期保有スマホになっている「GALAXY S SC-02B」が今回の主役。2010年にモンスタースペックを引っさげ登場した、Androidスマホ期待の星だった |
まずディスプレイがスゴくキレイ!今に続くGalaxyシリーズの伝統で、「GALAXY S」には当時まだ珍しかった有機ELディスプレイの「SUPER AMOLED Plus」が採用されていました。今のスマホと比べても遜色のない明るさと発色のよさ、そして視野角もかなり広い。有機ELは好みの分かれる仕様ではありますが、個人的にはポイント高いですね。
そして何と言っても、16GBの超大容量ストレージには驚かされました。当時のAndroidスマホといえば、300MBとかが当たり前でしたからね(笑)。さらに最大32GBのmicroSDHCも使えるので、もうアプリも音楽も入れ放題ですよ。スペックはまさに当時の最先端、こうして今でもヌルサクで使うことができます。
さらにOSは、Android 1.6~2.2が主流だった当時の端末では珍しく、Android 2.3.6まで公式でアップデートできます。おかげでLINEやTwitter、You Tubeなどなど、イマドキなSNS系アプリが一通り動いてしまうんですよ。Google 日本語入力も使えるので、文字入力も問題なし。カスタムROMを焼けば新しいバージョンを入れることもできますが、特に不自由もないですし、動作も軽快なので私はこのままで使っていますね。
ちなみにAndroid 2.2標準で登場した2012年前の端末なので、モバイル版Flash PlayerのFlash Player 11が使えました。Flashが読めないのがスマホやタブレットの弱点と言われた時期もありましたが、この端末なら大丈夫!だったワケです。
でもかつてiPhoneを開発したジョブズが「Flashはタッチパネルに合わない、HTML5がこれに代わるだろう」と言っていた通り、今やすっかりFlashでなくとも色んな動画が再生できるようになりました。なんだか感慨深いですよね。
ちょうどお店にあったグローバル版の中古と並べてみる。インカメラ非搭載に始まって、テザリング機能も塞がれているなど、実は国内版は一部仕様が異なっていた。なお、グローバル版の背面は、GalaxyではなくGoogleロゴが入っている |
ちなみにドコモから発売された国内版は、今では当たり前なテザリング機能が塞がれていたりと、グローバル版とは一部仕様が違いました。当時は今に比べてネットワーク環境が脆弱だったので、あの頃はどのメーカーもあの手この手でテザリングを隠していたんです。なんだか昔の端末らしい話で、ついニヤリとしてしまいますね。
それとさっきiPhoneの話が出ましたが、「GalaxyはiPhoneのパ○リだろう!」という泥沼の訴訟合戦が本格開幕したのも、このスマホの時でした(笑)。でもその当時のメーカーが撤退していく中で、iPhoneと真っ向勝負ができたのは、この「GALAXY S」くらいだったと思います。まさに殿堂入り間違いなし、来年発売される(ハズの)「Galaxy S8」にも大いに期待したいところです。今度は本体じゃなく、人気の方が爆発してほしいですね(笑)。
発売から6年以上が経ってもまだ使える、当時のiPhone対抗スマホでも最強だった「GALAXY S」。訴訟合戦の口火にもなったけど、今も手放せない真の殿堂入りスマホなのです |
文: GDM編集部 絵踏 一
イオシス アキバ中央通店: https://www.gdm.or.jp/shop/iosys-chuou/