2017.04.13 20:48 更新
2017.04.13 取材
ASUS JAPAN株式会社(本社:東京都千代田区)は2017年4月13日、東京秋葉原にて最新スマートフォン「ZenFene AR」を発表した。世界で初めて最新のAR技術「Tango」とVR技術「Daydream」に両対応する端末であり、世界最大のメモリを内蔵した超ハイスペックモデル。いよいよ今夏に日本にやってくる。
最先端のテクノロジーを詰め込んだ、ハイスペックスマホ「ZenFone AR」が日本市場にて発売決定。ASUSが“Innovator”と呼称する、シリーズピラミッドの頂点に位置づけられる最新端末だ |
ASUSから新たに国内向けに投入されるのは、1月に「CES 2017」で発表された最新スマートフォンの「ZenFone AR(ZS571KL)」。Googleの最新AR技術「Tango」とVR技術「Daydream」に世界で初めて両対応した、先進的な端末だ。そのためマシンパワーの要求も高く、これまた世界初となる8GBメモリを内蔵したハイスペック構成に仕上げられている。
そのキモとなるのは、3連装のカメラから構成される背面の「TriCamシステム」だ。2,300万画素のメインカメラとモーショントラッキングカメラ、さらに奥行きを認識する深度カメラを組み合わせ、いわく「人間と同じような感覚で端末が空間を認識できる」(担当者)機能が付与されている。
グリップ良好なレザー調の背面パネルを採用する5.7インチ端末で、3つのカメラを備えた「TriCamシステム」が最大の特徴。上部にメインカメラ、下部に大きめのモーショントラッキングカメラ、右側に赤外線プロジェクターを内蔵する深度カメラを搭載している | |
現時点で「Tango」対応アプリは30以上がリリース。BMWのアプリでは、車が実際にガレージに収まるかのシミュレーションができる |
従来のAR技術は、あらかじめ空間にマーカーを設置して位置情報を把握する必要があり、機能的に限界があった。その点で「TriCamシステム」では、モーショントラッキングカメラが空間を移動する自身の場所を追跡し、赤外線プロジェクターを備えた深度カメラが物体までの距離を測定。まるで人間の目で見ているように、周囲の環境を自動認識できる。
そのため、「Tango」対応アプリを利用することで、手の届かない高い場所の距離をARメジャーで測定したり、部屋やガレージにオブジェクトを置いてのシミュレーションが可能。文教分野との親和性も高く、もちろん新感覚のARゲーム拡充にも期待がかかる。対応アプリの普及次第では、生活のスタイルが一変する可能性を秘めた、先進的な機能だ。
設置した車は、タッチするとトランクを開けたりといったアクションも可能。そのまま足を進めると、車内に侵入して内装を確認できる | |
部屋に家具が置けるのか、どの程度余裕があるかの確認も可能。原寸大の恐竜を登場させるなど、文教向けにピッタリなアプリも用意されている。今後の対応アプリ拡充に期待したい |
スペック構成は「ZenFone」シリーズ最高峰で、ディスプレイは2,560×1,440ドットの5.7インチ有機ELを採用。プロセッサはQualcomm Snapdragon 821(2.35GHz)、GPUはデスクトップ級のグラフィックス性能をもつAdreno 530を内蔵する。メモリは最大8GB、ストレージ最大128GBを実装、搭載OSはAndroid 7.0だ。
そのほか、4G+3GのデュアルSIMデュアルスタンバイに対応したデュアルSIMスロット(nanoSIM×2)を実装。Quick Charge 3.0の急速充電に対応した大容量バッテリーも内蔵する。また、ハイレゾ&DTSの再生機能を備え、製品にはハイレゾ対応イヤホン「ZenEar」が標準で同梱される。
大掛かりなARカメラシステムを搭載しながら、外形寸法はW77.7×D158.67×H4.6~8.95mmと通常のスマホと変わらない。コネクタはUSB Type-Cが搭載されている |
発売は2017年夏を予定。市場想定売価はメモリ8GB+ストレージ128GBの上位モデル「ZS571KL-BK128S8」が税抜99,800円、6GB+64GBモデル「ZS571KL-BK64S6」が税抜82,800円となっている。詳細についてはこちらのプレスリリースを参照のこと。
2モデル展開で、8GBメモリ搭載の上位モデルは税抜99,800円。製品にはハイレゾイヤホンのほか、「Daydream」に対応した簡易VRゴーグルも同梱されている |
こちらも日本市場への投入が濃厚か。2.3倍光学ズーム対応のデュアルレンズカメラ搭載スマホ「ZenFone 3 Zoom」も参考出展されていた |
会場には、「ZenFone AR」と同時に「CES 2017」で発表された「ZenFone 3 Zoom」も持ち込まれていた。「Zenfone Zoom」の後継にあたる新世代のカメラ特化スマートフォンで、1,200万画素のメインレンズと1,200万画素のズーム用レンズを組み合わせたデュアルカメラを搭載。約8mmの薄型ボディで2.3倍の光学ズームに対応している。
ただしこちらは参考出展という扱いで、現時点における発売日や価格などは未定。前向きに国内向け取り扱いを検討中とのこと、近く具体的なリリースがあるかもしれない。
動作チェックができない静態展示のみ。アキバでは、先月に海外モデルが入荷して話題になった端末だ | |
「ZonFone」シリーズの2017年夏モデルも展示中。こちらは約1ヶ月の圧倒的な電池持ちを謳う、「ZenFone 3 Max」の5.5インチモデル「ZenFone 3 Max(ZC553KL)」だ | 主力モデル「ZenFone 3」のゴールドモデルも準備中。純粋なカラバリで、スペックや売価は従来と変わらない |
文: エルミタージュ秋葉原編集部 絵踏 一
ASUS JAPAN株式会社: http://www.asus.com/jp/