2017.05.11 12:35 更新
2017.05.11 取材
USB電源やケーブルの品質をテストできる、ややマニアックなアイテムがエスエスエーサービスから発売。電流値を調整できるUSB可変抵抗器「マルチコネクタ USB電子負荷抵抗」(型番:MS-002)と、Quick Charge環境をシミュレートできる「USB QuickCharge2.0/3.0 電圧トリガー」(型番:MS-003)が、東映無線ラジオデパート店と東映ランドにて販売中だ。
USB電源やケーブルの品質テストに使用する、玄人向けな検証機材がエスエスエーから発売。こちらは電流値を可変させて負荷をかけることができる「MS-002」だ |
「マルチコネクタ USB電子負荷抵抗」(型番:MS-002)は、ACアダプタやモバイルバッテリーなどのUSB電源、ケーブルの品質をテストできる負荷装置の新製品。負荷をかけて電流の供給能力が仕様通りかをチェックするためのもので、ツマミを回して電流値を可変させることができる。その際の電圧降下の程度を確認することで、電源・ケーブルの品質が分かるというワケだ。
対応電流は0.1~3.5Aで、対応電圧が1~30V。電流値を可変させる「調整用つまみ」は、無段階(0~3.5A)と微調整用(±0.2A)の2つを備えている。動作中の稼働温度は最大80℃と高温になるため、本体にはヒートシンクと小型の冷却ファンが搭載されている。
放熱用の冷却ファン、電流調整用のつまみを搭載。なお、電源の対応以上の電流値が流れた場合は、機器が破損・発火する可能性があるため、取り扱いに注意しよう |
複数の機器・ケーブルに対応するマルチコネクタ仕様で、入力端子はUSB2.0/USB2.0 Type-C/microUSB/miniUSB/Lightning/ネジ式ターミナル(V+/V-)を装備。そのほか、システム補助電源用のmicroUSBとUSB2.0(メス)の出力端子を備えている。なお、入力端子の複数同時利用には対応していない。
また、側面に電源・ケーブルの状態をモニタリングできる小型ディスプレイを搭載。電流値/電圧値/電力値/抵抗値/電流積算値/結線ごとの電圧値といった、計測中の各種データを表示できる。
東映無線各店での販売価格は、税込6,280円だ。
側面のディスプレイでは、電流・電圧・抵抗などの数値をモニタリングできる。入力端子は一揃いが搭載され、幅広い機器のテストに使用できる | |
こちらは、同時に発売された「MS-003」。Quick Charge環境をシミュレートできる電圧コントローラだ |
同じくエスエスエーから、Quick Charge(QC)の電圧コントローラ「USB QuickCharge2.0/3.0 電圧トリガー」(型番:MS-003)も発売されている。こちらはQuick Charge環境をシミュレートし、接続された電源がどのQCバージョン・どの電圧に対応しているかをテストできる製品だ。上記の負荷抵抗を併用することで、より詳しくQC環境時の動作状況を確認できる。販売価格は税込1,980円。
インターフェイスはUSBの入出力端子のほか、QC2.0/QC3.0の切り替えスイッチ、QC2.0/QC3.0確認インジケータ、電圧アップ・ダウンスイッチ、電圧確認インジケータを搭載。QC2.0は5V/9V/12V/20Vの4段階、QC3.0は5~12V(0.2V刻み)の範囲で電圧を調整できる。なお、電源側がQCの各バージョンに対応していない場合は、電圧インジケータは動作しない。
QC2.0とQC3.0の切り替えスイッチや電圧調整ボタンを備えた、珍しいQC機器テスト用の検証基板。基板上のLEDインジケータで動作状況を確認できる |
文: エルミタージュ秋葉原編集部 絵踏 一
東映無線ラジオデパート店: https://www.gdm.or.jp/shop/toei-radio/