2017.05.30 01:17 更新
2017.05.30 取材
創立30周年の節目の年を迎えるKingston Technology(本社:アメリカ カリフォルニア州)が、今年最も注力するカテゴリがゲーミングデバイスだという。本格参入からまだ日が浅い分野ながら、持ち込まれたニューカマーはなかなかの完成度。特に携帯を想定した、FPS向けのコンパクトメカニカル「HyperX Alloy FPS Pro」が一番の自信作だ。
TICCの向かいに位置する、「Barista Coffee世貿旗艦店」で行われたKingstonのメディア向け説明会。APECのマーケティングマネージャー・Susan Yang氏いわく、今年はさらにゲーミングデバイス分野へ注力していくという |
メモリ製品では世界最大の独立メーカーとして知られているKingstonだが、ゲーミングデバイスの分野では新参者だ。ゲーマー向けにお馴染みとなっている「HyperX」ブランドから、初のプロダクトとしてヘッドセットとマウスパッドをリリースしたのは2014年のこと。それから3年あまりが経ち、今年に入って初のゲーミングキーボードである「HyperX Alloy FPS」が国内市場に登場。今後もラインナップの拡充を加速させていくという。
「COMPUTEX TAIPEI 2017」開幕前のメディア発表会でも、それに続く新デバイスが複数発表。もちろんどれも日本市場向けの発売が決定している。
日本向けには、ようやく初のゲーミングキーボードが発売されたばかりというKingston。それに続くプロダクトとして、携帯性を重視したコンパクトメカニカル「HyperX Alloy FPS Pro」を持ち込んできた |
中でもKingstonが自信作として用意していたのが、ゲーミング大会への持ち込みを想定した、いわゆるトーナメントエディションのメカニカルキーボード「HyperX Alloy FPS Pro」だ。フルサイズピッチながらフレームをギリギリまで切り詰めた、いわく“Ultra-minimalistic design”のスリム・コンパクト設計が魅力。本格的なゲーミング環境を外に持ち出すことを狙っている。
フレームを切り詰めたスリム設計が特徴で、金属製の天板にスイッチを直接マウント。「HyperX Alloy FPS」も持ち運びを想定したモデルだったが、さらに携帯性が向上している |
初のゲーミングキーボード「HyperX Alloy FPS」のテンキーレスモデルにあたる製品で、キースイッチはCherry MX茶軸/赤軸/青軸をラインナップ。金属製のスリムなトッププレートにスイッチを直接マウントするデザインのため、パームレストなしでも良好な入力感が得られる。
特にハードコアなFPSゲーマーに向けた仕様になっており、100%アンチゴーストやフルNキーロールオーバーによる全キー同時押しといった、定番のゲーミング機能を標準装備。シンプルな赤色LEDの単色バックライトを搭載している。
国内市場向けには、6月下旬から7月上旬にも発売予定とか。近年数を増やしつつあるコンパクトサイズのメカニカルキーボードに、また新しい選択肢が加わることになる。
外形寸法は約W360×D130×H35mmほど。ケーブルは着脱式の繊維コーティング仕様で、底面にはストッパー付きのチルトスタンドを備えている | |
こちらは同時にお披露目された、パームレスト付きのフルキーボード「HyperX Alloy Elite RGB」。Kingston初のRGBイルミネーションに対応した上位モデルだ。実測での外形寸法は約W445×D170×H35mmほど |
実は「HyperX Alloy FPS Pro」自体、担当者が「まったく見たことがなかった」というできたてホヤホヤな製品だったのだが、もう一つゲーミングキーボードの新モデルとして「HyperX Alloy Elite RGB」が持ち込まれていた。キースイッチにCherry MX RGBを搭載、Kingston製キーボードでは初めてRGBイルミネーションに対応したフルサイズキーボードだ。
「HyperX Alloy FPS Pro」同様に薄型の設計で、メタル天板に直接スイッチをマウントする仕様は継承。スイッチはCherry MX RGBで、サンプルには茶軸が採用されていた | |
FPS/MMO/MOBA向けに、主要キーの交換用キーキャップが付属。バックライトの輝度調整やゲーミングモード切り替え、メディアコントロールなどに対応する独立したスイッチやホイールも備えている |
着脱式のパームレストを備えた大型モデルで、「HyperX Alloy FPS Pro」とはコンセプトもデザインも異なる、いわば完全なる据え置き型。Kingstonがスポンサードするプロゲーマーのフィードバックが盛り込まれているとのこと、特にFPSやMMO/MOBA向けを想定している。
日本向けの展開は、先ほどのコンパクトモデルからやや遅れて8月から9月にかけての発売が予定されている。
パームレストは任意に取り外しが可能。背面には、ゲーミングマウスやヘッドセットを接続できるパススルーポートを備えている |
文: エルミタージュ秋葉原編集部 絵踏 一
Kingston Technology: http://www.kingston.com/
COMPUTEX TAIPEI 2017 記事一覧: https://www.gdm.or.jp/computex2017/