2017.05.31 02:09 更新
2017.05.31 取材
Intelの新プラットフォームLGA2066の発表に合わせ、GIGABYTE TECHNOLOGY(本社:台湾)はIntel X299搭載マザーボードを披露。LEDライティング機能を中心に、独自機能を強化した最新モデルを早速紹介していこう。
Intelの新ハイエンドCPU「Core i9」シリーズでは、プラットフォームが従来のLGA2011-v3からLGA2066へと刷新。チップセットもIntel X299に変更された |
最大18コア/36スレッドに対応するIntelの新CPU「Core i9」シリーズ。対応プラットフォームは従来のLGA2011-v3からLGA2066へ、チップセットもIntel X99からIntel X299へと刷新された。
GIGABYTEではX299シリーズに合わせて「RGB Fusion」機能を強化。ブースでは、実際にその動作を確認できるデモ機が展示されていた |
これに合わせてGIGABYTEでは、最新プラットフォームIntel X299マザーボードを披露。主力製品はいずれもハイエンドゲーミング「AORUS」シリーズに属するモデルで、デジタル制御に対応する最新LEDライティング機能「RGB Fusion」を搭載。従来のアナログ制御では不可能だった、各LEDごとの制御ができるようになる。
上位モデルのインターフェイスカバーはデジタル制御のため、各LEDごとにカラーが異なるレインボーイルミネーションが可能。またCORSAIR製メモリなど、「RGB Fusion」認証を取得したモデルならサードパーティの製品も制御できる |
また周辺機器との連携も強化され、「AORUS」シリーズの製品だけでなく、認証を受けたサードパーティ製品の制御にも対応。もちろん従来通り、ゾーンごとにカラーや発光パターンを設定できる「マルチゾーン設定」や、UV照射が可能な「UV RGBストリップ」、一般的な「レッド(R)」「グリーン(G)」「ブルー(B)」に「ホワイト(W)」を追加した「RGBWストリップ」もサポートされ、これまで以上に色鮮やかなライティングを楽しむことができる。
GIGABYTE製マザーボードに搭載されるファンコントローラ「Smart Fan」もブラッシュアップ。各種ファンヘッダは、基板上に実装された最大9つの温度センサーとの連動が可能。低温時にはファンの回転を停止するセミファンレス機能「Auto-Fan-Stop」も追加され、最近主流のセミファンレスグラフィックスカードと組み合わせることで、アイドル時の騒音を最小限に抑えることができる。
「Smart Fan」には、低温時にファンの回転を停止するセミファンレス機能「Auto-Fan-Stop」が追加された |
なお担当者によれば、CPUクーラー用のピンヘッダは「Auto-Fan-Stop」が無効なため、発熱の大きいCPUを使用している場合でも破損や熱暴走の心配はないとのこと。
最近では発熱の大きいNVMe SSDを冷却するため、オリジナルヒートシンクを搭載する製品が増えているが、GIGABYTEでもX299シリーズに合わせてM.2用オリジナルヒートシンク「Thermal Guard」を実装。さらに最上位モデルでは、大型のヒートシンクを搭載するPCI-Express変換アダプタも同梱される。
GIGABYTE製マザーボードでは初めてM.2 SSD用ヒートシンク「Thermal Guard」を搭載。なお最上位モデルに同梱されるPCI-Express変換アダプタ(画像右下)は、単体発売の予定もあるとのこと |
その他、拡張スロットを2つのブラケットで固定する「Double Locking Bracket」や、ステンレスシールドで補強する「Ultra Durable PCIe Armor」、メモリスロットを過剰なテンションやESDから保護する「Ultra Durable Memory Armor」などの機能は従来通り踏襲される。
上位モデルでは「Ultra Durable PCIe Armor」「Ultra Durable Memory Armor」のいずれにもRGB LEDが内蔵される |
ここからは会場に展示されていた製品を画像を中心に紹介していこう。なおGIGABYTEではX299シリーズから命名規則を刷新。冒頭に必ずつけられていた「GA」が省略された他、製品名中の「-」(ハイフン)はすべて「半角スペース」になり、よりシンプルに変更されている。
先日一報をお届けした「X299 AORUS Gaming 9」は、GIGABYTE X299シリーズの最上位モデル。オーディオ回路には音質に定評のあるESS製DAC「SABRE 9018K2M」に加え、「LME49720」「OPA1622」の2種類のオペアンプを搭載。ネットワークはKiller LANとIntel LANによるデュアルギガビットLANで、3基のM.2スロットにはすべて「Thermal Guard」を標準装備。さらに唯一となるメタル製バックプレートやPCI-Express変換アダプタが付属するなど、GIGABYTEの最新機能をすべて網羅する。
X299 AORUS Gaming 9 |
「X299 AORUS Gaming 7」は、GIGABYTE X299シリーズの上位モデル。「X299 AORUS Gaming 9」から、オーディオ回路のオペアンプが省略。またM.2スロットに付属する「Thermal Guard」が1つのみになっているのが大きな違いだ。
X299 AORUS Gaming 7 |
「X299 AORUS Ultra Gaming」は、従来の「5」シリーズに相当するミドルレンジモデル。元々「Ultra Gaming」は、「AORUS」の下位「GIGABYTE Gaming」シリーズで使用されていたが、今回より昇格し、ミドルレンジ帯を担うことになった。なお「X299 AORUS Gaming 7」との大きな違いは、オーディオICが「ALC1220」に変更された他、Killer LANが省略されている。
X299 AORUS Gaming 5 |
「X299 AORUS Gaming 3」は、「AORUS」シリーズのエントリーモデル。シリーズ中唯一M.2スロットが2基に削減され、「Ultra Durable PCIe Armor」もメインの2スロットのみに制限されている。
X299 AORUS Gaming 3 |
またゲーミング向け以外の製品として、メインストリーム向け「Ultra Durable」シリーズのミドルレンジモデル「X299 UD4」と、Xeonに対応するIntel C422チップを採用するワークステーション向けモデル「GA-C422-WS」が展示されていた。
X299 UD4 | |
GA-C422-WS |
文: エルミタージュ秋葉原編集部 池西 樹
GIGABYTE TECHNOLOGY: http://www.gigabyte.jp/
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