2017.05.31 03:01 更新
2017.05.31 取材
これから普及が一気に加速するかもしれない、Thunderbolt 3対応の注目デバイスをZOTAC International (MCO) Ltd.(本社:香港)ブースでチェックしよう。お手頃価格で登場するというその名も「External Box」があれば、薄型ノートで簡単に爆速SSDやグラフィックスカードが外付けできるようになる。
ZOTACらしいミニPCかと思いきや、このコーナーにはThunderbolt 3対応の周辺機器が並んでいた。仕様公開とロイヤリティフリー化の発表もあり、これから本格的にThunderbolt 3の普及が進むかもしれない |
Thunderbolt 3といえば、最新のアップル製品やハイエンドマザーボードへの採用が進んでいる高速インターフェイスだ。現在はまだ限られた製品にしか搭載されていないが、先ごろIntelがプロトコル仕様の公開とロイヤリティフリー化を発表するに至り、にわかに風向きが変わってきた。さらに将来的には、コントローラ自体がIntel製CPUに統合される予定とのこと。ほとんどのPCで、最大40Gbps転送(+給電)に対応する高速インターフェイスが使えるようになるかもしれない。
そんな状況下でZOTACが開発を進めているThunderbolt 3対応デバイスが、この「External Box」。内部にPCI-Express(x4/x16形状)スロットを収めた小型の外付けボックスで、コストを抑えたシンプルな構造が特徴だ。薄型ノートPC環境でも、安価な出費で手軽に爆速のNVMe SSDが接続できる。
PCIe接続のNVMe SSDにフォーカスした製品。限られた搭載スペースと小容量電源といったシンプルな仕様により、コストを抑えている |
また、スロット給電の75Wまでの範囲であれば、グラフィックスカードも接続可能。内部スペースの都合上、搭載できるモデルは限られそうだが、非力なノート環境でディスクリートのGPUパワーが使えるのは嬉しい。そのほか、USB3.0×4のハブ機能を搭載、電源には付属の120W ACアダプタを使用する。
なお、一定以上の需要が見込める製品だが、現時点ではまだ価格や発売時期は未定。今後のアップデートに期待しよう。
近ごろ複数のメーカーからリリースされるようになった、Thunderbolt 3接続の外付けグラフィックスボックスもラインナップ。この手の製品では、比較的コンパクトな部類に入る |
そしてThunderbolt 3関連の周辺機器として、ZOTACが合わせて持ち込んでいたのは「External VGA Box」。こちらはその名の通りグラフィックスカードの搭載を前提にした高機能版で、コンパクトながら余裕のある筐体に、大容量の電源ユニットを格納している。
展示サンプルには、デュアルファンクーラー装備のカードを内蔵。全長最大9インチ(228.6mm)かつ2スロットまでのカードを搭載可能という。電源ユニットは、グラフィックスカードへの給電には余裕たっぷりな400Wを標準装備する。
デュアルファンクーラー搭載モデルも収まる設計で、アッパーミドルクラスのカードを搭載することも可能だろう。電源は400Wで、ひょっとしたら換装にも対応するかもしれない |
そのほか、インターフェイスはUSB3.0×3とQuick Charge3.0対応のUSB3.0×1を実装。デスクトップに設置することも想定し、外観はアルミフレームのスタイリッシュなデザインを採用、LEDイルミネーションも備える。
ちなみにこちらの製品についても、現時点で発売日や価格は未定。冷却ファンの追加など、一部仕様の変更も計画されているようだ。
文: エルミタージュ秋葉原編集部 絵踏 一
ZOTAC International (MCO) Ltd.: http://www.zotac.com/
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