2017.06.05 00:02 更新
2017.06.04 取材
今年も数多くの新製品を展示したCooler Master Technology(本社:台湾)。見た目にも派手なPCケースにばかり目が行きがちだが、CPUクーラーの中にもユニークな製品を発見。新技術「3DLV」を採用するコンセプトモデルを紹介しよう。
あくまでコンセプトモデルという位置づけながら、注目度抜群のCPUクーラーがCoolerMasterブースに展示されていた「MasterAir Maker 3DLV Concept」だ。
以前詳細検証をお届けした現行フラッグシップ「MasterAir Maker 8」のさらに上を狙うべく開発されている製品で、120mmファンを3基搭載するツインタワー構造を採用。また垂直と水平の2種類のベイパーチャンバーを組み合わせた「3Dベイパーチャンバー」も進化。受熱部のベイパーチャンバーから伸びるヒートシンクをループ状につなげる「3D Loop Vapor chamber」(3DLV)の採用により、熱移動効率が高められているという。
「3DLV」では、本来ヒートシンクの上部に突き抜けるはずのヒートパイプをループ状につなげているのが特徴 |
現時点試作中のため冷却性能などは明らかにされていないが、もちろん「MasterAir Maker 8」より冷えるのは間違いないとのこと。ただし重量も大幅に増えており、固定方法などは再考の余地がありそうだ。
ベイパーチャンバーを採用する受熱ベースは2層構造で、下段からはφ6mm×4本、上段からはφ6mm×2本のヒートパイプが伸びている |
もし製品化されるにしてもまだまだ時間が掛かるということだが、来年の「COMPUTEX TAIPEI 2018」では、製品版に近いモデルが見られるかもしれない。
同じくコンセプトモデルとした展示されていたのが「Heat Column Concept Cooler」。こちらはデザイン性を追求したという円盤スタイルのロープロファイルモデル。周囲にはリング状のLEDが内蔵され、独特の雰囲気を醸し出していた。こちらも発売日や価格など一切未定だ。
ロープロファイルCPUクーラーでは珍しいデザイン重視モデル。ヒートシンク部はオール銅製のため見た目よりずっと重量感がある |
文: エルミタージュ秋葉原編集部 池西 樹
Cooler Master Technology Inc.: http://apac.coolermaster.com/jp/
COMPUTEX TAIPEI 2017 記事一覧: https://www.gdm.or.jp/computex2017/