2017.06.05 17:11 更新
2017.06.05 取材
STREACOM(本社:オランダ)では昨年の「DB4」に続き、今年も完全ファンレスに対応する新作ケース「DB6」を披露。最新冷却技術「Loop Heatpipes」により、サイドパネル1枚あたりTDP120Wまでのファンレス駆動が可能になるらしいぞ。
「DB6」は、STREACOMブランドが得意とするファンレスPCケースの新製品。以前詳細検証を行った「DB4」の後継モデルにあたり、本体サイズを大型化することでMicroATXフォームファクタに対応する。
ヒートシンク状のサイドパネルでCPU/GPUを冷却する基本設計は変わらないものの、熱の移動には特許申請中という最新冷却技術「Loop Heatpipes」を採用。好きな方向に曲げることができるループ状のスチール製パイプと、熱を移動する大型のブロックを組み合わせることで、ケース内の取り回しは格段に楽になっている。
「Loop Heatpipes」の採用により、組み込みやすさは格段に向上。熱の移動効率は一般的なヒートパイプとほとんど変わらないという |
なお熱の移動効率について、Product ManagerのShimon氏に確認したところ従来のヒートパイプと大きな違いはないとのこと。さらにサイドパネルの大型化により、1枚あたりTDP120Wまでは問題ないことを確認しているという。実際ブースに展示されていたデモ機ではGeForce GTX 1060をファンレス駆動していたが、Furmarkを5時間実行した状態でも最大温度は72℃止まりだった。
両サイドパネルをヒートシンクとして使用することで、1枚あたりTDP120Wまで対応。ちなみにGeForce GTX 1060を冷却していたサイドパネルはかなりの熱を持っていた |
主なスペックは、ドライブベイが3.5インチシャドウベイ×6または2.5インチシャドウベイ×12(最大時)、拡張スロットは4段で、グラフィックスカードは320mmまで、電源ユニットはATX規格に対応。筐体素材はリアと両側面がアルミニウム、トップ、フロント、ボトムには4mm厚の強化ガラスを採用する。外形寸法は、W245×D340×H360mm。
トップ、フロント、ボトム部分には4mm厚の強化ガラスパネルを採用。電源ユニットは一般的なATX規格に対応する |
発売は2017年第4四半期予定で、市場想定売価は400ドル前後。なお「Loop Heatpipes」は標準でCPU用のみ付属で、GPU用はオプションになる。
製品の解説をしてくれたのは例年通り、CEOのFatih氏(左)とProduct ManagerのShimon氏(右) |
文: エルミタージュ秋葉原編集部 池西 樹
STREACOM: http://www.streacom.com/
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