2017.06.06 12:01 更新
2017.06.05 取材
Cooler Master Technology(本社:台湾)ブースレポートのラストを飾るのはPCケース2機種。発売が予定されている1万円台後半の「H500P」と、展示での反応を見て発売を検討しようと目論む「K500L」だ。
海外の要人たちが真顔で見つめる「MasterBox H500P」。その最大の特徴といえば、アクリル製フロントパネルから透けて見える200mm口径デュアルファンだ。圧巻の標準装備品は、左右にあるメッシュ仕様の吸気口から外気を取り入れている。
想定売価は1万円台の後半。高冷却志向のミドルタワーPCケースで、左サイドパネルには強化ガラスを採用。トップ部にはフロントパネル同様に、アクリル素材が使われている。ずいぶん露出する事が好きなモデルだ。
大柄なボディだが、対応フォームファクタはATXまで。右サイドパネルは一般的なソリッドタイプとした。なおアクセスポートを含めたスイッチパネルはフロントトップ部に装備。斜めに角度が付き、床置き時での操作性は良好だ。
内部構造は、底面には電源ユニットを覆うボトムカバーを装備。デモ機にはフロントパネル裏にラジエターを固定し、リザーバーも設置。内部容積の広さが想像できるだろう。さらにグラフィックスカードを垂直固定し、魅せるPCの要素を取り入れた。ただし現時点、ブラケットはオプション扱いとか。設計はイマドキながら、外観デザインは賛否の分かれるところ。
「MasterBox K500L」は現時点、販売スケジュールが未確定のプロトタイプ。今回の展示による反応を見て製品化を決めたいそうだ。
ちなみに「MasterBox K500L」には共通筐体ながら、フロントフェイスは2種類を用意。どちらにするかは検討中だという。製品の立ち位置は、ATX対応ミドルタワーPCケースの廉価モデルで、コンセプト通り”よくあるタイプ”のスチール製シャーシが採用されていた。
なお現時点、アジア圏ではLEDファンが丸見えになるアクリルパネル仕様が人気。一方、ヨーロッパ圏には格子状デザインが人気のようだ。
内部構造はフロントに120mm口径ファン3基を縦に装備する他、リアに120mm×1基。トップパネル部は密閉されており、冷却ファンの増設はできない。
またドライブベイレイアウトは、マザーボードトレイ右手に2.5インチSSDがマウントできるスペースと、底面にケージタイプのシャドウベイを用意。なお内部側から見ると、フロント上段に5.25インチベイらしきものが確認できるが、フロントパネル側は塞がれているため、オープンベイとしての役割は果たしていない。恐らく既存筐体の流用によるものと想像できる。
文: エルミタージュ秋葉原編集部 松枝 清顕
Cooler Master Technology Inc.: http://apac.coolermaster.com/jp/
COMPUTEX TAIPEI 2017 記事一覧: https://www.gdm.or.jp/computex2017/