2017.06.06 14:00 更新
2017.06.06 取材
ADATA Technology(本社:台湾)ブースでは、2017年後半に登場予定のNVMe SSDをズラリ展示。Silicon Motionの次世代ICや、Marvell製ICを採用する高性能モデルを中心に、注目の製品を早速紹介していこう。
「COMPUTEX TAIPEI 2017」に合わせ、NVMe SSDの新モデルを多数持ち込んだADATA。中でも特に注目なのが、Silicom Motion(SMI)の次世代コントローラ「SM2262」を搭載する「IM2P33E8」だ。
担当者曰く「SM2262」は従来のコントローラに比べて非常に出来が良く、SSDの性能はもちろん耐久性・信頼性も飛躍的に向上できる。また3D NANDへの最適化が進み、TLC NANDでも十分サーバークラスの運用に耐えられるとのこと。なおコンシューマー向けモデルへの採用について確認したところ、コスト面で折り合わないため残念ながら当面はないという。
エンタープライズ向けSSDは「IM2P33E8」の他、SATA3.0(6Gbps)対応の「IM2S33D8」がラインナップ。こちらもSMIの次世代コントローラ「SMI2259」を搭載する |
容量ラインナップは240GB、480GB、960GB、1.92TBの4モデル展開。転送速度はシーケンシャル読込3,000MB/sec、書込1,500MB/sec。バスインターフェイスはPCI-Express3.0(x4)で、今回のモデルでは唯一「電源損失保護機能」を搭載する。製品の発売は2017年第4四半期を予定している。
コンシューマ向けのハイエンドモデル「XPG SX9000」。発売は2017年第3四半期より開始される予定だ |
またグローバルリリースで一報をお届けしたMarvell製サーバーグレードコントローラ「88SS1093」を搭載するコンシューマ向けモデル「XPG SX9000」も展示されていた。
現在「88SS1093」と3D NANDフラッシュを組み合わせた上位モデルも計画中。転送速度はさらに高速化されるとのこと |
今回展示されていた製品では唯一2D MLC NANDを採用しているが、これは「88SS1093」がもともと2D NAND用に開発されたコントローラのため。ADATAでは現在3D NANDへの最適化を進めており、さらに転送速度を高速化したモデルを準備中。正式発表まではもう少し時間が掛かるということだが、その登場を楽しみにしたい。
その他、オリジナルヒートシンクを搭載するゲーミングモデル「XPC GAMMIX S10」や、Realtek製コントローラを採用するエントリーモデル「SX6000」なども2017年第3四半期を目処に発売が開始される予定だ。
オリジナルヒートシンクを搭載する「XPC GAMMIX S10」。こちらも2017年第3四半期より発売予定 | |
PCI-Express3.0(x2)接続のエントリーモデル「SX6000」。コントローラには珍しいRealtek「RTS5760」を採用する |
文: エルミタージュ秋葉原編集部 池西 樹
ADATA Technology Co., Ltd.: http://www.adata.com.tw/
COMPUTEX TAIPEI 2017 記事一覧: https://www.gdm.or.jp/computex2017/