2017.06.06 15:51 更新
2017.06.06 取材
実際には発売されないかもしれない、コンセプトモデルが多く持ち込まれるのもCOMPUTEXの常。ENERMAX(本社:台湾)ブースに展示されていた「STEELWING X」のその類だが、これが今すぐ発売されてもよさそうな完成度だった。
会場の一角に展示されていた、「STEELWING」のATX版である新作PCケース「STEELWING X」。来月発売と言われても驚かないが、現時点での発売予定はないという |
昨年の「COMPUTEX TAIPEI 2016」で注目を集め、約半年前から国内向けにも販売が始まっているMicroATXケース「STEELWING」が装い新たに再登場。ATX対応モデルの「STEELWING X」となって帰ってきた。ただしこれは「現時点で発売予定はない」(担当者)という、展示用のプロトタイプモデルだ。
もっとも完成度はすでにかなりのレベルで、今すぐ発売できそうな仕上がり。会場での評判も上々だったという。本当にこのままお蔵入りになるのだろうか。
「STEELWING」のデザインを下敷きに、余裕をもったATXケースとして生まれ変わった。左右のパネルは、両面にスモーク調の強化ガラスを使用している |
洗練されたデザインは、「STEELWING」のコンセプトを継承。フロントパネルには複数のアルミプレートを並べた、セミオープンの「ウイング構造」を採用する。メッシュ仕様でエアフローも良好だ。
その一方で、サイドパネルは両面が強化ガラスに変更。より“魅せるPC”のコンセプトが強められている。
多少試作品らしい粗さはあるものの、すぐにでも使えそうなイメージのケース内部。脚部もインシュレータではなく、アルミパネルを折り曲げた簡素な構造になっている | |
冷却機構は、フロントとトップにファングリルを装備。大型の水冷ラジエターもマウントできるだろう。ともにメッシュ仕様のため、通気性は良好だ | |
ドライブベイは3.5インチ×2のみ。仮に製品化されるとしたら、ストレージベイには手が入るかもしれない |
さすがにプロトタイプとあって基本スペックなどの用意はなかったが、冷却ファンはフロントに120mm×3、トップ120mm×2、リア120mm×1を実装可能。ドライブベイは、ボトムの電源ユニット上に3.5インチベイ×2を備えていた。
そのスタイリッシュな装いと仕上がりの良さから、「STEELWING」は日本でも評価が高いモデル。ATX対応モデルの「STEELWING X」も(発売されれば)人気が出そうな気がするが、はたして。
ブラックモデルに加えて、シルバーのバリエーションも用意。しばらくして、ひょっこり製品版のリリースが舞い込むことに期待したい |
文: エルミタージュ秋葉原編集部 絵踏 一
ENERMAX: http://www.enermax.com/
COMPUTEX TAIPEI 2017 記事一覧: https://www.gdm.or.jp/computex2017/