PSoCマイコンを用いた、エイジング特化のシンプルなノイズ発生装置

もう長時間アンプに繋げてイヤホン・ヘッドホンをエイジングする必要はなし？USB給電のみでひたすらエイジングできる、オーディオ愛好家向けの工作キットの登場だ

高級イヤホン・ヘッドホンでは定番となっている、音慣らしのためのエイジング。一般的には音楽を長時間鳴らし続けたり、ホワイトノイズやピンクノイズといった信号を用いる方法が知られている。いずれもアンプや複雑なイコライザ回路などの環境が必要になるところ、USB電源のみでその効果を実現する電子工作キットが発売された。

PSoCマイコンを使用した、シンプルかつ応用性のある構成が特徴。実際の音楽信号に近いパワースペクトル分布を持つ「プログラム模擬信号」を参考にした、低域や高域が過剰にならないノイズ信号を発生させる仕組みになっている。これにより、電源を接続しイヤホンを挿し込むだけで「何十時間でも何百時間でもノイズ信号がひたすら流れ続ける」（マニュアル）という。シンプルな環境を使って、気が済むまでエイジングできるというワケだ。

「プログラム模擬信号」を参考にした、低域・高域が過剰にならないノイズ信号を好きなだけ流せる。なお、長時間の通電が想定されるため、基板のショート防止などの安全対策にも配慮したい

3.5mmプラグのイヤホン・ヘッドホンに対応し、USB ACアダプタなど5V電源からの給電を想定。音量はHIGHT/LOWの2種類が用意されているが、ノイズ信号は左右逆相で出力されるため、エイジング中の音漏れは最小限に抑えられている。電力は「1μW～0.1mW程度」と小さいため、過大入力によりイヤホン・ヘッドホンにダメージを与える心配は無用。なお、マイコンの開発環境を用意することで、任意の信号発生パターンをプログラムすることもできるという。

製品の性質上、使用や組み立てにはある程度の知識が必要。また、サポートも一切なしの製品となっている。

3.5mmオーディオプラグと、USB給電用端子を備えたシンプルな構成。HIGHT/LOWスイッチで、音量を切り替えることもできる

文： エルミタージュ秋葉原編集部 絵踏 一
家電のケンちゃん＠秋葉原東京ラジオデパート店： https://www.gdm.or.jp/shop/2017/0101/193926
製品情報（家電のケンちゃん）： http://www.kadenken.com/shopdetail/000000000622/