2017.09.05 19:09 更新
2017.09.05 取材
これまでもユニークな製品を個人的に輸入している某代理店のS氏。今回は熱を強制的に移動するという“熱電ヒートポンプ”技術を搭載する、phononicブランドの小型サイドフローCPUクーラー「HEX2.0」を持ち込んだ。届いたばかりという製品を早速確認していこう。
「HEX2.0」は、Mini-ITXケースなど小型ケースでもハイエンドクラスのCPUを使えるよう設計された、phononicブランドの92mmファン搭載サイドフローCPUクーラー。某代理店関係者S氏が評価のために個人的に輸入したという製品で、受熱ベースの熱を強制的に移動する“熱電ヒートポンプ”機能を搭載するのが特徴だ。
左右ヒートシンクそれぞれに受熱ベースを搭載。中央部に上下2段で配置されている |
アイドル時など、発熱が少ないときは下段の受熱ベースのみで冷却。負荷が上がると“熱電ヒートポンプ”で、上段の受熱ベースに熱が移動する |
ヒートシンクは中央に92mmファンを搭載するツインタワーデザインで、それぞれのヒートシンクに受熱ベースと4本のヒートパイプを搭載。受熱ベースは上下2段構成で、CPUの温度が上昇した時に“熱電ヒートパイプ”により、上段の受熱ベースに強制的に熱を移動。これにより放熱能力を飛躍的に向上でき、W112×D95×H125mmのコンパクトサイズながら、オールインワン水冷クーラーに匹敵する静音性と冷却性能を発揮するとしている。
動作には電源供給用の6pinコネクタとUSB接続が必要 |
製品には専用アプリが用意され、“熱電ヒートパイプ”の動作やLEDロゴのカラー調整に対応。なお使用時には一般的な4pinファンコネクタの他、電力供給用の6pinコネクタと制御用のUSB接続が必要になる。
中央の冷却ファンは山洋電気製92mm口径ファンを搭載 |
搭載する冷却ファンは山洋電気「San Ace 92」で、回転数はアイドル時1,000rpm(17dBA以下)、最大2,650rpm(33dBA)、最大エアフローは44CFM、最大静圧は3.1mmH2O。重量は810g、対応プラットフォームはIntel LGA2011(TDP140W)/115x(TDP95W)、AMD Socket AM4/AM3/AM2(TDP220W)で、オーバークロックにも対応する。
なおS氏によれば、今回の購入価格は約120ドルで、国内で販売する場合には15,000円前後になってしまう。CPUクーラーとしてはかなり高価なことから、今のところ国内販売の予定はないが、今後検証を進め良好な結果が得られれば前向きに検討するとのこと。
文: エルミタージュ秋葉原編集部 Tawashi/池西 樹
phononic: https://phononic.com/