2017.10.19 12:36 更新
2017.10.19 取材
ディスプレイの電源がオフになるとデバイス認識が外れてしまう、DisplayPort特有の厄介な仕様を解決するアダプタ「DPHPDMA」が家電のケンちゃんに入荷している。サークル・TRKSが手がける同人ハードウェアで、価格は税込4,860円。
DisplayPort特有の問題を解決してくれる、同人ハードウェアのアダプタ「DPHPDMA」が店頭販売中 |
省電力モードなどでディスプレイの電源がオフになった際、デバイス認識が外れてマルチディスプレイの設定がリセットされてしまう。そんなDisplayPort特有の厄介な仕様を解決するアダプタが「DPHPDMA」だ。
この問題は、ディスプレイがPCに接続されていることを確認するホットプラグ検出信号に由来するもの。標準仕様のDisplayPortではディスプレイ電源がオフになると同時に信号が停止、デバイスが切断された状態になってしまう。そこでこのアダプタは、電源オフ時に送信されるアンプラグイベントを無効化してホットプラグ状態を維持、常時アクティブな状態を偽装することができる。
一部メーカーのディスプレイにも独自の機能で問題に対応する製品はあるが、これはアダプタでその機能を実現するアイテムというワケだ。
DisplayPortケーブルにアダプタを付けるだけ。DisplayPortの常時アクティブを偽装し、電源再投入時にはディスプレイのステータスチェンジをGPUに通知。スタンバイから復帰できる |
製品には複数の動作モードがあり、通常は上記の“電源オフ問題”に対応する「Fakeモード」で動作、改造でさらに別な動作モードにも対応する。
具体的には、GPUによって電源再投入時にデバイス認識が外れる場合に対処できる「Forceモード」、シリアル(UART)接続でモード変更や任意のイベントがOS上から送信可能になる「シリアル接続」に対応。ただし改造にはハンダ付けによるケーブル接続が必要で、小さな基板での細かい作業が必要なことから、ショップでは「改造の難易度は高め」と説明している。
通常はそのままでも使用可能だが、改造で2つの動作モードへの変更も可能。ただし非常に繊細な作業が必要なことから、難易度はかなり高そう |
文: エルミタージュ秋葉原編集部 絵踏 一
家電のケンちゃん@秋葉原東京ラジオデパート店: https://www.gdm.or.jp/shop/2017/0101/193926/
DPHPDMA(サークル TRKS): http://paleblew.blogspot.jp/p/dphpdma.html