2017.11.10 12:00 更新
2017.11.10 取材
そんな「H」シリーズだが、最大の特徴と謳うのが標準搭載のファン+LEDコントローラーだ。「機械学習を利用しファン設定の最適解を導く」というもので、接続されたファンの回転数、動作音、高負荷時およびアイドル時のCPUやGPUの温度変化などを記録。そのデータを元に、NZXTのサーバーが機械学習によってファン設定の最適解を導き出すという。
「H」シリーズのキモとなるファン+LEDコントローラーは、ケーブルバーに隠れるように搭載されている |
サーバーでは、世界中から集まる膨大な計測データで日々機械学習の精度を高めているため、自動設定機能では実現できない「究極の設定が可能」とメーカー担当者は語っていた。また、ユニークなところではファンコントローラーに騒音レベルを測定できるマイクを内蔵している点が挙げられる。こちらも機械学習の対象となるため、もっとも静音かつ冷却効率が高い設定を実現できるとしている。
なお、同機能は初期設定時、NZXT側のサーバーとのやり取りに約40分ほどかかるが、その後は数分もしくは数十秒でアップデートが可能。パーツ構成が同じ環境でも「今月より来月のほうがより最適な設定になっているはずなので、定期的にアップデートしてほしい」としていた。
ファンコントローラーの制御は、従来通り専用ソフト「CAM」で行う。相変わらずの多機能ぶりだが、さらに騒音レベルの管理も可能に。フリーで利用できるため、モニタリングソフトとして使用するユーザーも多い |
2014年の「GRID+」、2015年の「GRID+ V2」に続く3代目「Grid+ V3」も同時発売される。最大6基の冷却ファンを個別制御できるファンコントローラで、付属の分岐ケーブルを使えば、最大で10基の冷却ファンを接続できる。
「Grid+ V3」。予想実売価格は税抜7,000円前後(11月15日発売予定) |
こちらも機械学習によるファン設定の最適化機能に対応。ノイズ計測モジュールが付属し、CPU温度やGPU温度、ファン回転数のほか動作音を計測可能。これらをNZXT側のサーバーとやり取りすることで、自動設定機能が利用できる。
「H」シリーズ以外のPCケースでも機械学習によるファンコントロールが利用できるため汎用性は高い |
外形寸法は、W078×D125×H15mm。新たに裏面に磁石を内蔵したことで、ネジなどを使わずにシャーシに取り付けできるようになっている(両面テープも付属)。
文: GDM編集部 Tawashi
NZXT: http://nzxt.jp/