2017.12.17 00:00 更新
2017.12.17 取材
モデルチェンジ自体がまれな計測器にあって、なんともイマドキ感あるアイテムがこのほど発売されたとか。東映無線ラジオデパート店で販売されている、マザーツールの新製品「DT-50」。ハイブリッド車・電気自動車向けの検電チェッカーだ。
パーツ業界では毎日のように新製品が入荷したりしますが、計測器の世界はゆったりしたもんです。モデルチェンジが10年ぶりなんていう状況もザラ、そんな中で最近発売された、マザーツールの「DT-50」はスゴいですよ。時代のニーズに合わせた、実にイマドキ感ある計測器。まだ出たばかりとあって、ウチ以外ではあまり扱っていないようですね。
作業するところが電気を帯びているかどうかを調べる、いわゆる検電器の一種です。珍しいのは、ハイブリッド車(HEV)と電気自動車(EV)に対応しているところ。電圧100Vの一般家庭でも濡れた手で電気に触れれば感電死の危険があるところ、約300V相当のHEV・EV車では、水がなくても同じだけの電流が流れます。もし事故が起きた際に漏電が発生したら一大事。そんな時にコレを使えば、HEV・EV車の漏電の有無を簡単にチェックできるというワケなんです。
もっとも、この手の車の高電圧バッテリーや周辺構造は恐ろしく頑丈なので、実際に漏電する可能性は低いと思います。でも万一の救助活動の際、こういうものがあればなお安心でしょう。
ちなみにこの手の検電器は、電気がきているかどうかが分かればいいので、普通はブザーとLEDだけ。その点コレはデジタル表示のメーターが付いているので、直流電圧計として使うこともできるんです。制御系の低電圧から動力系に流れる高電圧までが測定可能と、使い勝手は良好。さすがに高電圧のHEV・EV車向けとあって、グランドを独立して搭載しているのも珍しいですね。どうです、計測器の新製品も結構面白いでしょう?
文: エルミタージュ秋葉原編集部 絵踏 一
東映無線ラジオデパート店: https://www.gdm.or.jp/shop/toei-radio/