2018.03.04 00:00 更新
2018.03.04 取材
毎日のように新製品が登場するアキバでも、昔の姿のまま変わらず売れ続けているアイテムもある。シンプルな機能ゆえに変わらない、そんな代表格を計測器のお店・東映無線ラジオデパート店からご紹介。中村さんが持っている三和電気計器の名作アナログテスター「CP-7D」は、いったいいつ頃から販売されているのかな?
もうハイテクとかデジタルなんて言葉も古くなって、いまやAIだなんだという時代になりました。そんな今でも、ウチで元気に売れているのがアナログテスターです。腕時計もアナログ派な方は多いと思いますが、パッと見るだけで大まかな数値が把握できるアナログテスターは、根強い需要があります。その中でも、超ロングセラーかつベストセラー、大定番といえるモデルが三和の「CP-7D」ですね。
どのくらい前から売られているのか・・・正直自分はよく分かりません。ウチの古株に聞いたところ、なんとPL法(製造物責任法)に合わせてマイナーチェンジした以外は、最初の発売時から基本的なデザインは変わっていないとか。そもそもPL法の施行が1995年ですから、相当に息が長い製品だということが分かります。
それでいったいPL法前後で何が変わったかというと、リード線の根本がネジ固定になっただけ(笑)。計測中にうっかりリード線が抜けてしまわないように、簡単かつ確実な改良を行ったというワケですね。型番末尾の「D」は、そのマイナーチェンジのあとに追加された・・・という記憶は、はたして正しいのかどうか。
そんな具合で、今ではすっかり時代の生き証人みたいな製品になっているこのテスター。でも最初に発売された当時は、かなり斬新なモデルだったそうです。テスターといえば基本黒しかなかったのに、なんと明るいアイボリーカラーを採用。さらにそれまでは22.5V電池を使う“弁当箱”みたいな製品が多かった頃に、普通の単3電池が使える薄型モデルとして登場しました。横から覗き込んでも針の位置が分かるミラーももちろん搭載、使い勝手の良さは当時から完成されています。移り変わりの激しい時代でも、変わらず長く付き合えるものもある、ということですね。
文: エルミタージュ秋葉原編集部 絵踏 一
東映無線ラジオデパート店: https://www.gdm.or.jp/shop/toei-radio/