2018.03.06 20:00 更新
2018.03.06 取材
レトロPCマニアが見たら歓喜しそうな、未使用状態の「PC-9821」をテクノハウス東映にて発見。いったいどこに眠っていたのか、そしてこれは販売されるのだろうか?
まさか2018年になって、未使用の「PC-9821」シリーズを店頭で見ることになるとは。いったいどんな事情があったのだろうか? |
テクノハウス東映にて発見されたのは、お馴染みの「VALUESTAR」ブランドを冠する往年のタワー型PC「PC-9821V200/M7 modelD2」だ。Windows 95を搭載した比較的後期のモデルで、なんと未使用品のまま現在に至るまで保管されていた。
同店のベテランスタッフによれば、「もとは事務作業用に購入したものの、結局使用されずに倉庫で眠っていた」という代物。事情はともあれ、こうした状態良好な「PC-9821」シリーズが“発掘”されるのは、今となってはきわめて珍しい。店頭にはすでに問い合わせが数件舞い込んでいるという。
もとは会社で事務作業用に購入したとのことで、販売用ではなかった。それが何らかの手違いで、今に至るまで倉庫で眠り続けることに。パッケージには、スピーカーはじめ周辺機器が一式入っている |
当然ながら状態は良好。背面を確認すると、FAXモデムを内蔵したモデルのようだ。ちなみに運び出した際の感想は、「今のPCとは比べ物にならないくらい、重いのなんのって・・・」(スタッフ談) |
一応念のために仕様を確認しておこう。なんとまだ閲覧可能な状態になっているNECのサポートサイトによれば、1997年5月発売の製品で、当時の標準価格は税抜433,000円。
プロセッサはMMX Pentium(200MHz)でメインメモリは32MB(最大128MBまで増設可)、ストレージは3GBのHDDを内蔵しているようだ。そのほか、3.5インチFDDや最大20倍速のCD-ROMを搭載、FAXモデムボードを標準実装している。
Microsoft Excel 97&Word 97&Outlookインストールモデルで、メディア各種も同梱。親切な「らくらくセットアップビデオ」もあるが、今や再生環境を用意するのは“らくらく”とはいくまい |
往年のPC-98配列に、Windowsキーがついた貴重な未使用キーボード。今となっては懐かしい、2ボタンのボールマウスも付いている |
それでこれからどういった扱いになるかというと、現在開催されている「72周年記念 春の大感謝祭&スタンプラリー」の賞品として、抽選でスタンプラリー参加者にプレゼントされることになった。
賞品となるレトロPCは上記の「PC-9821V200/M7 modelD2」に加えて、Pentium IIIを搭載する「VT866J/67D」(2001年1月発売)と「VT1000J/6JD4」(2001年2月発売)の3製品。同様に倉庫にて発掘されたPCだ。もちろん賞品ということもあり、動作未確認で保証はない。
東映3店舗を巡るスタンプラリーは3月31日(土)まで開催され、何度でも応募が可能。賞品の当選発表は4月20日(金)を予定している。
発掘されたレトロPCは3モデル。いずれもPentium III搭載モデルで、内1つは5.1chスピーカーがセットに。「PC-9821」と合わせ、スタンプラリーの賞品に供されることになった |
文: エルミタージュ秋葉原編集部 絵踏 一
テクノハウス東映: https://www.gdm.or.jp/shop/tech-toei/