変わりゆくアキバの中で
- ササキチ
カレー屋もそうですけど、アキバの食事情はホントによくなりましたよね。それだけじゃなく、この街全体でも、浅見さんから見て変わりすぎるくらい変わってきたはず。今のアキバを見て、どう思いますか?
- 浅見氏
海外からも注目されて、外からもどんどん人が入ってきて。これからは地価も今以上に上がっちゃうだろうし、個人のお店をやっていくのは、もっと大変になっていくよね。再開発されればされるほど、今までみたいな秋葉原を維持していくってのは難しい。それでもこれだから秋葉原なんだ、っていう特別な何かは、変わらずあって欲しいかな。
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かつての街の食事情を語る二人。浅見さんが働き始めた頃はインベーダーゲームが全盛、その頃のアキバの地下はゲーム筐体を置いた喫茶店ばかり。食事処も駅周辺やごく一部に限られていた
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- ササキチ
それにはスゴく共感します。世間からはオタクって言われてても、アキバなら自然体でいられる。自分の好きなことを続けて、それでプロフェッショナルになれる街だと思うんですよね。尖ったものを許容してくれる街というか、そういう特別さは変わらずあると思うんです。
- 浅見氏
最近の若い人たちって、とかく安定志向だって言われてるけど、秋葉原にいる人たちは必ずしもそうじゃないよね。挫折とか失敗も知ってるからなのかな。自分のやりたいことを貫いて、それでもちゃんと優しさを持ってる人が多い気がするよ。
- ササキチ
自分みたいなのを受け入れてくれるあたり、優しい人にあふれてるのは間違いない(笑)。でも個人的には、新しいものだけじゃなく、古いものも溶け込んで残っていってほしい。そんなアキバの中に、変わらずベンガルさんがいてくれるのは嬉しいですね。
- 浅見氏
この街の人たちも、余裕がなかったり無理しちゃう時があると思うけど・・・それでもウチに来たら、全部忘れて夢中でカレーを食べてもらえる。そんなカレー屋をこれからも続けていくよ。秋葉原のカレー好きの皆さん、引き続きベンガルをよろしく。
文: エルミタージュ秋葉原編集部 絵踏 一
カレー専門店ベンガル: http://www.bengal-curry.com/