2018.06.05 08:30 更新
2018.06.05 取材
ASUSTeK Computer(本社:台湾)は2018年6月4日、メンテナンスフリーのオールインワン型水冷ユニット「ROG RYUJIN」「ROG RYUO」を発表した。いずれも異なるサイズのラジエター2タイプを用意し、計4モデルがラインナップする。
6月4日に行われたメディア向けROGイベントにて、オールインワン型水冷ユニットを披露した。ASUSの自作PCパーツ部門と言えば板モノというイメージだが、ゲーミングブランドROGが作る自信作は、巷に数多く存在する選択肢とはひと味違う。
ラインナップは「ROG RYUJIN 360/240」と、「ROG RYUO 240/120」で、計4種類のボリューム。発売は2018年第3四半期が想定されている。なお気になるのはネーミングだが、「ROG RYUJIN」は”龍神”、「ROG RYUO」は”竜王”がそれぞれ由来であるらしい(担当者談)。
360mmサイズラジエター搭載「ROG RYUJIN 360」 | 240mmサイズラジエター搭載「ROG RYUO 240」 |
選択肢の多いオールインワン型水冷ユニットだが、差別化を図るべく独自のギミックとして、ウォーターブロックトップ部に1.77インチのOLED(有機ELディスプレイ)を内蔵。デモ機(あるいは出荷時かもしれない)にはROGのロゴが表示されていたが、お馴染みの謹製ツールASUS「Aura Sync」を介し、160×120ドットサイズのJPEGまたはGIF画像を表示する事ができる。ここまではドレスアップ要素の範囲内だが、実用面でもCPUの動作クロックまたはCPU温度、システム情報のいずれかを表示する事もできるという。
ちなみに「ROG RYUJIN」ではヘッドの斜めに、「ROG RYUO」ではヘッド下部外周にLEDを内蔵。こちらはASUS「Aura Sync」により光が制御できる。
「ROG RYUJIN」と「ROG RYUO」では形状が異なるウォーターブロックだが、OLED内蔵ギミックは共通。両者最大のアピールポイントと言ってもいいだろう |
さらに上位機種の「ROG RYUJIN」には、ウォーターブロック内部に60mmサイズの冷却ファンを内蔵。CPUソケット周辺にある熱源を同時に冷却しようという考えだ。
「ROG RYUJIN」のカバーを外すと(画像右)60mm口径ファンのインペラが確認できる。カバーにはエアフロー方向をガイドするスリットが設けられ、MOSFETやM.2 SSD、メモリへ直接風を当てる事ができる |
ラジエターは「ROG RYUJIN」が240mmと360mmサイズ、「ROG RYUO」は120mmと240mmサイズ。搭載ファンはいずれも120mm口径だが「ROG RYUJIN」に採用されているのはNoctua「industrial PPC」モデルが搭載されているという。これもトピックだろう。なお回転数は2,000rpmとされ「NF-F12」辺りのモデルではないだろうか。
「ROG RYUJIN 240」「ROG RYUJIN 360」の2モデル展開 |
担当者によると、市場想定売価は「ROG RYUJIN 360」がおよそ200ドル、「ROG RYUJIN 240」がおよそ170ドル。「ROG RYUO 240」がおよそ150ドル、「ROG RYUO 120」がおよそ120ドルとされている。既に店頭に並ぶ簡易水冷に比べてやや高価だが、ROGブランドとそれに見合ったギミックを思えば、妥当なところかもしれない。
文: エルミタージュ秋葉原編集部 松枝 清顕
ASUSTeK Computer: https://www.asus.com/
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