2018.06.06 00:14 更新
2018.06.06 取材
東プレ株式会社(本社:東京都中央区)と株式会社PFU(本社:石川県かほく市)は2018年6月5日、都内にて高級キーボード分野における新たな協業を発表。会場では「REALFORCE R2」のPFU特別仕様モデル「PFU Limited Edition」がお披露目、さらに両社タッグを組んでの世界戦略も語られた。
都内で行われた発表会では、PFU執行役員常務の宮内氏と東プレ取締役の山本氏が登壇。高級キーボード分野における新たな協業が発表された |
「REALFORCE」シリーズで知られる東プレと、「Happy Hacking Keyboard(HHKB)」で絶大なファンを抱えるPFUという、高級キーボードメーカーの雄による新たな協業関係が発表された。
そもそも両社は、東プレの静電容量無接点スイッチを搭載した「Happy Hacking Keyboard Professional」シリーズ開発に遡ること約15年と、長く協力関係を築いてきた。それを今回の協業でさらに発展させ、両社の強みを活かした相乗効果により、高級キーボード市場を活性化させようという狙いがある。
東プレ製の静電容量スイッチを搭載する「HHKB Pro」以来、長く協力を続けてきた両社。会場には、試作や限定モデルを含む歴代HHKBシリーズが持ち込まれた |
高級キーボード需要が高まりをみせる、昨今のキーボード市場。「HHKB」シリーズは、なんと高級モデル「HHKB Pro」の方が圧倒的に売れているという |
昨今のキーボード市場は、ITエンジニアの高級キーボード志向や、e-Sports市場の急成長による高級キーボード需要などに支えられ、かつてなく高級モデル(15,000円以上のキーボード)への注目が高まっているという。世界的に高い評価を獲得している「HHKB」シリーズも、いまや高級モデル「HHKB Pro」の販売比率が廉価モデル「HHKB Lite」を逆転。特にそうした高級キーボードの市場規模が拡大しているのが、アジア市場だ。
そこで今回、協業の柱としてPFUによる「REALFORCE R2」シリーズの中国市場独占販売が発表。従来イメージスキャナーなどで国際的な販路をもつPFUと、卓越したキーボード開発力をもつ東プレの相乗効果により、日本の高級キーボードを世界に売り出そうというワケだ。
今年の9月8日より本格的に中国展開を開始。さらに秋には北米市場、来年度以降は欧州市場と、順次他地域への展開が進められていく。
これまでほぼノータッチだったという、巨大市場の中国にPFUとタッグを組んで本格進出。PFUが抱える、スキャナービジネスでのグローバル販売網を高級キーボードに活用する |
東プレの技術力とPFUの販売網による、相乗効果で高級キーボード市場を活性化させる狙い。中国市場を皮切りに、今後北米や欧州市場にも販売網を広げていく |