2018.06.11 12:00 更新
2018.06.11 取材
ADATA Technology(本社:台湾)は、1Uサイズのラックマウントサーバーで72TBの大容量ストレージを実現する、次世代フォームファクタM.3(NGSFF)対応のNVMe SSD「IM3P33EC」を準備中。すでに特定顧客向けにサンプル出荷は開始され、現在鋭意検証作業が進められているという。
1Uサイズのラックマウントサーバーに収まるよう設計された、M.3対応のNVMe SSD |
サーバー向け次世代ストレージフォームファクタM.3(NGSFF)に対応する、新型NVMe SSDをADATAブースで発見した。現在主流のM.2より一回り大きい30.5×110×4.38mmサイズの基板を採用し、1Uサイズの超薄型ラックマウントサーバーでも36ベイ構成が可能。最大容量の2TBモデルを使えば、72TBという大容量NANDストレージを構築できる。
フロントアクセスの36ベイ構成が可能。いずれもホットスワップに対応するため、メンテナンスも簡単に行える |
もちろんサーバー向けモデルらしく基板上には、不意の電源断時でもデータを保持するためのキャパシタを標準装備。さらにハードウェアレベルでホットスワップ機能をサポートするため、RAIDによる冗長構成を構築しておけばSSD故障時でもダウンタイムなしで復旧が可能だ。
展示機のコントローラは「SM2262G」で、キャッシュメモリはNANYA製。なお基板上には、不意の電源断時でもデータを保持するためのキャパシタも実装されていた |
主なスペックは、コントローラがSMI製(展示機は「SM2262G」)、NANDフラッシュは64層の3D TLC NANDで、転送速度はシーケンシャル読込3,200MB/sec、書込1,900MB/sec。容量ラインナップは240GB、480GB、960GB、1.92TBで、すでに特定顧客向けにサンプル出荷は開始され、現在鋭意検証作業が進められているという。
またサーバー向けソリューションとして、PCI-Express3.0(x8)接続に対応する高速SSD「SR2000CP」を発表。NANDフラッシュは耐久性を重視した3D eTLC NANDフラッシュで、シーケンシャル読込6.0GB/sec、書込3.8GB/sec、ランダム読込100万IOPSの高速データ転送に対応する。
PCI-Express3.0(x8)接続に対応するサーバー向け高速SSD「SR2000CP」 |
「SR2000」シリーズには、PCI-Express3.0(x4)接続のU.2モデルも用意される | メモリ上にSLC NANDを搭載するDDR4 NV-RDIMMも参考展示。こちらは現在市場調査中で、要望が多ければ製品化するとのこと |
文: エルミタージュ秋葉原編集部 池西 樹
ADATA Technology Co., Ltd.: http://www.adata.com.tw/
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