2018.06.12 11:47 更新
2018.06.12 取材
インダストリアル製品を得意とするiBASE Technology Inc.(本社:台湾)ブースで、Ryzen Embeddedを搭載するMini-ITXマザーボード「MI988」が展示されていた。普段あまり目にすることのない、組み込み向けマザーボードの新製品を紹介していこう。
今年も多くのインダストリアル向けマザーボードを持ち込んだiBASE。そのほとんどがIntelチップを採用する製品だが、その中に紛れるようにAMDの最新組み込み向けAPU Ryzen Embedded V1000を搭載したMini-ITXマザーボード「MI988」が展示されていた。
基板上に直付けされたRyzen Embedded V1000。最も省電力な設定ならTDP12Wで駆動できるため、ファンレス駆動も可能という |
Ryzen Embedded V1000は、TDP12~54Wの省電力向けAPUながら、4コア/8スレッドのZenコアと最高11コアのRadeon Vegaグラフィックスを1チップに統合。比較的負荷の少ないシンクライアント端末はもちろん、複数の4Kディスプレイを使用したデジタルゲームや、医用画像処理、産業用制御機器など、複雑な処理や制御が必要になる端末にも対応できるという。
プロセッサについては、Ryzen Embedded V1000シリーズ4モデルから選択が可能。その他、メモリスロットはDDR4-SODIMM×2、ストレージはSATA3.0(6Gbps)×1、mSATA×1(miniPCI-Express互換)、M.2×1で、拡張スロットはPCI-Express3.0(x8)×1を搭載する。
なおRyzen APUが高性能だったことから、Ryzen Embedded V1000のパフォーマンスも気になるところだが、「MI988」は組み込み向けの受発注製品のため、残念ながら単体での発売予定はないということだ。
文: エルミタージュ秋葉原編集部 池西 樹
iBASE Technology Inc.: http://www.ibase.com.tw/
COMPUTEX TAIPEI 2018 記事一覧: https://www.gdm.or.jp/computex2018/