2018.06.12 17:00 更新
2018.06.12 取材
台北101のプライベートブースに加え、TWTC(Taipei World Trade Center)のホール1でも多くのエンタープライズ関連アイテムを展示していたGIGABYTE。そこで今回のブースレポートはやや趣向を変え、普段あまり目にすることのない最新エンタープライズサーバー製品の数々を紹介していこう。
R281-Z92 |
TWTC(Taipei World Trade Center)のホール1で多くのユーザーが注目していたのが、デュアルソケットタイプのEPYCサーバー「R281-Z92」だ。メモリスロットはCPUあたり16本、計32本を備え、8チャネルの超広大な帯域幅を利用することができる。
CPUあたり16本、計32本のメモリスロットを搭載。サポートするメモリはDDR4-RDIMM/LRDIMMで、モジュールあたり64GBまで |
EPYCは、シングルCPUでも優れた性能を発揮することから、今のところ国内ではデュアルCPUの需要はそれほど多くないとしながらも、すでに大規模クラウドセンターなどから引き合いがあるとのこと。
ほぼ同じ構成でも、冷却性能と設計の違いにより、GIGABYTE製サーバーは高い性能を発揮する |
128レーン(1CPUあたり)におよぶPCI-Express3.0を活かすことができるため、EPYCはストレージサーバーなどでの引き合いが多いとのこと |
また安定性が重要になるサーバーでは、コンシューマ向けと異なり規格が横並びになる。そのためパフォーマンスの違いは出にくいものだが、GIGABYTEでは優れた冷却性能とコンポーネントの最適化により、CPUやメモリの構成が同じにもかかわらず他社製品より高い性能を発揮するという。
G481-S80 |
また「Tesla GV100」を使ったGPUサーバー「G481-S80」も面白い。GPUサーバーというとNVIDIAの「HGX」シリーズが有名だが、ハイスペックな分価格も非常に高価なのが欠点だ。そこで、価格を抑えたエントリークラスのシステムの要望が非常に多いことから、8つの「Tesla GV100」を搭載した「G481-S80」を開発したという。
デモ機では水冷システムが使用されていたが、空冷での冷却も可能とのこと |
デモ機の冷却システムにはCPU、GPUとも水冷ユニットが採用されているが、これは騒音を抑えてほしいという要望に応えたもの。もちろん空冷での冷却も可能だが、騒音を大幅に抑えることができるためクライアントには水冷のほうが好評ということだ。なおより安価なシステムを望む声も多く、GIGABYTEではPCI-Express接続のTeslaシリーズ向けサーバーも用意している。
こちらはPCI-Expressタイプのグラフィックスカードを10台まで搭載できる「G481-HA0」 |
その他、ARM系のサーバープロセッサCavium「ThunderX2」シリーズや、定番のXeon スケーラブル・プロセッサを搭載したモデルも展示されていたので画像で簡単に紹介していこう。
Xeon スケーラブル・プロセッサを8台(ブレードあたり2台)搭載できる高密度サーバー「H281-PE0」 |
Cavium「ThunderX2」を2基搭載する「W281-T91」。なお「ThunderX2」のリファレンスボードはGIGABYTEが設計しているとのこと |
同じくCavium「ThunderX2」を2基搭載する「R281-T91」。こちらは2Uサイズのため、サーバーの高密度化ができる |
文: エルミタージュ秋葉原編集部 池西 樹
GIGABYTE TECHNOLOGY: http://www.gigabyte.com/
COMPUTEX TAIPEI 2018 記事一覧: https://www.gdm.or.jp/computex2018/