2018.07.25 00:00 更新
2018.07.25 取材
ガジェットライフにどっぷりハマる、ギークな野郎は毎日何を考えている?「ギークの殿堂」でお馴染みなアノ人が、スマホやデバイスのアレコレから、業界事情やオトクな契約プランに至るまでを徒然に語る。今回は、膨大な携帯電話回線をタダ同然で運用するカラクリを紹介するぞ。
日頃からポケットにSIMをジャラジャラ入れて持ち歩いている(!)と、「これ全部契約してるの?」と驚かれることが多い。そして「だいぶ維持費かかってるんじゃない?」と気にしてもらったりするワケだが、「いやぁ、全部で2,000円くらいなんですよ。これが86円で、これが2円で・・・」などと説明すると、さらにギョッと驚かれたりする。
どういうわけか、毎日複数枚のSIMをジャラジャラと持ち歩いているマニア。だいぶ維持費がかかっているかと思いきや、ほとんどタダ同然で使っている回線が多いとか |
どうしたらそんな芸当が可能なのか、そもそもいくつの回線を、何のために持っているのか。色いろと聞かれることが(不審な目で見られることも)多いので、この機会にちょっとお話しておきたい。確かに普通の人から見れば、いったい何をやっているのか、不思議で不気味に思えるかもしれない。
ここしばらくは、総務省による規制も強化されて、「一括0円」などに代表される行き過ぎたキャッシュバックは激減している。以前はこうした方法を活用して回線の複数契約をやっていた人も(自分含め)多かったところ、最近は同じ手段が通用しなくなったというワケだ。しかしある日、複数台の端末を同時購入して家族割引がついた契約を組めば、本体代金が数万円割り引かれるということに気がついたのだ。どうやら家族割を組んだ契約を取ると、携帯ショップに大きなインセンティブが入るらしいが・・・まぁそんな事情はさておき。
前回に紹介した「UQ mobile」もこの手を使って契約していた。「iPhone SE」を複数台同時購入するのがスタートだが、むしろお金が余計にかかるのでは?と思いきや・・・ |
ちょうど今年契約した「UQ mobile」も同じ方法を使っていて、契約の際に複数台の「iPhone SE」を同時購入した。Apple Storeで買えば4万円以上するのだが、2台を同時購入して家族割を組んだところ、1台あたり3万円ほどが本体価格から割り引かれることに。複数の端末購入が重荷になると思いきや、1台あたり1万円で購入できてしまった。
さらにスマホを契約すると、多くの場合2年縛りを条件に一定の金額を割引してくれる。ドコモなら「月々サポート」、auなら「毎月割」などキャリアごとに呼び方は様々だが、どれも同じだ。この割引額は購入する機種によって違っていて、大盤振る舞いで数千円になることも。今回「UQ mobile」で購入した「iPhone SE」の場合は、1,800円ほどの割引が付与されることになった。すでに本体で大幅な割引を受けているのに、定価で買った時と同額の割引が受けられるということがポイントだ。
さて諸々の割引をもらったところで、あらためて今回の場合の維持費を計算してみよう。「UQ mobile」の月額は1,980円だが、ここから毎月1,800円が割り引かれるので180円・・・消費税その他を入れても302円で維持できることになる。
割引を重ねていくことで、元から安い月額料金がどんどん安くなる。ちなみにどの契約でも災害時の設備復旧に使われる「ユニバーサル料金」が徴収されているため、完全に0円になることはない |
さらに1台目の契約を“親回線”として、2台目以降は“家族回線”という設定で家族割の恩恵を受けることができる。単身でも組める家族割とはいったい何だろうと思いつつ、おかげで2台目以降はそれぞれ500円が割り引かれることに。つまり1台目は302円で、2台目以降はなんと0円(302円-500円)で維持できてしまう。
「でも最初に端末の同時購入でお金(合計2万円)を使っているじゃないか」ということを思い出した人がいるかもしれない。でも使わない端末は某イオシスの買い取りセンターなどに持ち込んで売り払うことができるので、一括で支払った端末代がほぼ相殺できてしまうのだ。
未使用品のスマホがモバイルショップに並ぶのは、主にこうした事情から。端末購入時の出費は、買い取りに持ち込むことでチャラにできる |