2018.10.17 14:30 更新
2018.10.17 取材
自由でユニークな発想から生まれる、スタートアップの気になるガジェットをチェックする「次に来るモノ」。今回は、卓上に自然環境を再現したスマートプランター「Bloomengine」を見ていきましょう。
こんなアイテムまでスマート化?こまめな手入れに自信がない人でも大丈夫、ほぼ自立して植物を育てる「Bloomengine」とは |
緑を育てると心が豊かになるといいますが、そもそも心にゆとりがない状態では、なかなかうまくいきません。うっかり水やりを忘れてしまったり、手入れをサボってしまったり・・・早晩枯らしてしまうのがオチでしょう。
ところが、そんな人でも緑を身近に置いておけそうな、興味深いスマートプランター「Bloomengine」がKickstarterに登場しています。手がけているのは、屋内栽培に関するサービスを提供しているカリフォルニアのByBloomengine Inc.。忙しい現代人のハートにうまく刺さったのか、一週間を待たずにプロジェクト成功、すでに達成額は400%を超えています。
つい水やりを忘れてしまい、花や植物を枯らしてしまう。いっそ植物自身が勝手に水を飲んでくれたりすれば、もっと楽なのに・・・そんな人でもバッチリ緑を育てることができます |
見た目はカバーが付いたオシャレな植木鉢といった風情で、大きさは卓上に置けるレベル。いったいどういった構造になっているのか、順を追って見ていきましょう。
そもそも植物を育てる基本は水やりなワケですが、その際もいちいちカバーを取り外す必要はナシ。豪快に上部から水を流せば、雨のように内部に降り注ぎます。しかも底部は約1.2リットルほどの水を貯められるタンクになっており、約1ヶ月は追加の水やり不要。内蔵ポンプがいい具合に水を循環させてくれるので、水もフレッシュな状態を維持することができます。
水やりは大量の水をトップから豪快に注ぐというもので、だいぶ気持ちがよさそう。注いだ水はタンクに貯蔵され、ポンプが自動で循環させてくれます |
LEDライトが光合成を促す仕様で、ライトの日照時間はスマホでコントロール。蒸散を助ける空気の流れは、内蔵ファンが作り出すという仕組み |
そしてたいていの植物は日の光を当てる必要がありますが、それも基本的には「Bloomengine」におまかせ。天井に光合成を促すLEDライトが仕込まれていて、明るさ約10~25Kルクスの最適な波長(約380nm~780nm)で光を浴びせてくれるんです。
ちなみに“スマートプランター”としての話がここまで置き去りでしたが、「Bloomengine」はなんと無線LAN機能を搭載、スマートフォンと連携できます。アプリを使えばLEDの照射時間のほか、水を循環させるタイミングなどを設定可能。タンクの水が切れそうな場合は、メッセージで警告してくれる機能もあるようです。
さらに植物は水と光に加えて、風がなければ生きられないと言われていますが、そこは内蔵ファンで解決。トップに備わったマイクロファンが、空気の対流を作り出して循環させてくれるという仕組みです。つまるところ「Bloomengine」の中には、植物の生育に必要な自然環境がしっかり再現されているというワケですね。
色いろ搭載している天井部分には、フルHDカメラも。タイムラプス撮影で植物の生育状況を記録、スマホからいつでもチェックできるぞ |
そしてちょっと面白い機能として、内蔵カメラによる撮影機能があります。200万画素のフルHDカメラが天井に内蔵され、育っていく植物の様子をタイムラプスで撮影できる機能。もちろん撮影動画はスマートフォンから確認できます。ワクワクしながら開花を待っていたのに、うっかり居眠りをして見逃してしまった!という事態は、このカメラが防いでくれるというワケですね。ちょっと味気ない気もしますが・・・。
なんだかコロニー式の植物栽培のような、不思議なスマートプランター。キャンペーン期間はあと2週間ほど残っています |
Kickstarterにおけるキャンペーンは、2018年11月2日13:02(日本時間/UTC+09:00)まで。支援は149ドルから選択可能で、カメラを搭載した「Bloomengine Vision」とカメラ非搭載の「Bloomengine Color」をラインナップしています。
文: エルミタージュ秋葉原編集部 絵踏 一
ByBloomengine Inc.: https://bloomengine.net/
Kickstarter: https://www.kickstarter.com/