2018.11.16 15:30 更新
2018.11.16 取材
メディア関係者が大勢詰めかけた「ROG Phone」の発表会。最強ゲーミングスマホのアレコレを発売日前にガッツリ予習しておこう |
大まかな概要を把握したところで、発表会の模様を交えつつ「ROG Phone」をより詳しくチェックしていこう。端末の外形寸法はW76.1×D158.8×H8.3mm、重量は約200g。いささか“盛りすぎ”とも言える豪華な搭載機能にも関わらず、やや重めの6インチスマートフォンといったレベルに収まっているのはさすが。
この点については、ASUS JAPANシステムビジネス事業部テクニカルプロダクトマネージャーの阿部氏に聞いたところ、「端末を大きく厚くすれば冷却性能も稼げてさらに無茶もできたが、あくまで“スマートフォンとしての使い勝手”を重視した。そのバランスをどのように端末に落とし込んでいくか、その点が最も苦労した部分だと思う」と教えてくれた。
なお余談ながら、同氏によると「一部で“ログフォン”と呼ばれていることも把握しているが、これは間違い。あくまでモデル名は“アール・オー・ジー フォン”なので、そのように呼んでもらえると嬉しい」とのこと。
ASUS JAPAN執行役員事業部長の溝上 武朗氏によって「ROG Phone」が発表された | ZenFoneシリーズを含め、モバイルデバイス全般のローカライズを手がけているテクニカルプロダクトマネージャーの阿部直人氏。製品解説を担当した |
際立ったハイパフォーマンスをウリにする「ROG Phone」。Qualcommと協力してカスタマイズを施した、OC版Snapdragon 845を世界初搭載、メモリも8GB。スマホベンチの定番Antutu Benchmarkで30万オーバー、GFXBenchでも競合に比べ優れたスコアを実現したという |
そのパフォーマンスを支える冷却周りは、一際ハードウェア面で苦労したところ。グラフィックスカードのノウハウを活かした「3Dベイパーチャンバーシステム」を内蔵し、熱排出面積は16倍に拡張、冷却性能は60%向上した |
さらに強力な冷却が可能になる、外付けクーラー「AeroActive Cooler」が標準で付属。自動の回転制御が可能なほか、ユーザー側で4段階のファン速度調節が設定できる。クーラー自体は拡張コネクタを通して端末から給電される仕組み |
クーラーの底部にはType-Cポートとイヤホンジャックがあり、横持ち状態でも手と干渉せずに充電とイヤホン接続が可能。なお、端末側面には拡張コネクタに並んでType-Cポートを備えており、クーラーなしでも側面からケーブルを接続して充電できる。ただし付属のキャップを紛失すると防水性能(IPX4)がなくなる点には注意 |
通常のスマホと同様に、「ROG Phone」も底部にType-Cポートとイヤホンジャックを搭載している。ただし端末を横持ちした際に手と干渉してしまうため、側面にも充電用端子を設けたというワケだ | 充電はQuick Charge 4.0の急速充電に対応。AC充電器側にも10V/3A対応のICチップが内蔵され、急速充電の処理を分散、端末の発熱を抑える仕様になっている |
拡張コネクタの反対側に搭載されている、超音波タッチセンサー「AirTrigger」。ゲーム画面上のタッチボタンなど、指定エリアを割り当てることで、L/Rボタンのように使用できる |
ゲーム起動中にランチャーの「GAME GENIE」を呼び出して設定。設定内容はゲームごとに保存される仕様で、メモリ解放(最適化)やマクロ登録(使用は自己責任)録画機能などを備えている | タッチセンサーは横持ちでの“L/Rボタン部分”だけでなく、縦持ちした際のグリップ部分にも内蔵。強く握ることで、あらかじめ設定したアプリを起動したりできる |
HDR表示に対応する6インチの有機ELディスプレイは、90Hzレートと1ms応答に加え、コントラスト比10万:1、DCI-P3カバー率108%という仕様。描画性能だけでなく正確な色表現も魅力だ | サウンド周りもこだわった。デュアルアンプを内蔵するほか、フロントにハイレゾ対応のステレオスピーカーを備えている |
タクティカルナイフからインスパイアされたという「ROG Phone」のデザイン。Gorilla Glass 6の強化ガラスと、「航空機レベルの精密加工」を施したというメタル素材を融合させている。なお、背面で光を放っているのは、RGB対応の「Auraライト」だ |
「Auraライト」は「ROG Phone」の専用アプリ「Game Center」で設定する。「Game Center」ではシステム情報のモニタリングが可能なほか、「AeroActive Cooler」のファンコントロールも行う | ゲーミングスマホらしい「Xモード」という機能も搭載。ワンタッチでメモリを解放、ゲーム以外のメモリ消費を抑えたりできる |
「ROG Phone」は11月23日(金)より発売。気になる市場想定価格は税抜119,500円で、大手量販店やECサイト、MVNOにて販売される |