2018.12.19 00:00 更新
2018.12.19 取材
自由でユニークな発想から生まれる、スタートアップの気になるガジェットをチェックする「次に来るモノ」。今回は、どんな場所もタッチパッドにしてしまう指輪型デバイスの「Padrone Ring」を見ていきましょう。
デスクやテーブルを指先でなでて動かす。スイスのデザイナー集団が手がけた「Padrone Ring」をチェックします |
指輪のような入力デバイスといえば、いわゆる「リングマウス」系のアイテムが以前から存在していました。かつてはかなり“いかつい”形状のモノが多かったイメージですが、最近ではプレゼンにも使える小型のエアマウスタイプも増えていたりと、だいぶ洗練されてきた印象です。
さて、そんなエアマウス系デバイスの新顔「Padrone Ring」のプロジェクトがIndiegogoで進行中です。見た目は、ちょっと大きめの指輪のような感じ。重さはほんの8gと軽く、身につけても負担には感じないレベルでしょう。ボタンなどは見当たりませんが、ハテどうやって操作するものかしら。
指輪型マウス系の中でも、比較的小さめのサイズ感。どんなシチュエーションか分かりませんが、身につけたまま日常生活もできそうです |
PCやMac、タブレットとBluetoothで繋がるデバイスで、右または左の人差し指に装着して使います。人差し指をテーブルにつけた状態で動かすとマウスポインタが移動、指先を持ち上げるとポインタが止まるという仕組みで、指輪型マウスというより「指輪型タッチパッド」と言ったほうが合っているようです。
操作は指先を動かすだけ。腕全体を動かす必要がなく、だいぶ楽なスタイルで操作できます。指先を動かすだけの平面があれば大丈夫なので、操作領域の制限はほとんどありません。
なお、ボタンは一切搭載していないワケですが、人差し指タップで左クリック、中指タップで右クリック、人差し指と中指を上下に動かしてスクロールと、簡単なジェスチャーで一通りの操作が可能です。
マウスというより、操作スタイルはタッチパッド。その気なら、ノートPCの端っこだけでも操作領域には十分なようです。この場合、ノートのパッドをそのまま使え、というのは野暮でしょう |
ちなみに「Padrone Ring」のトラッキングには、広角レンズを備えた超小型カメラをはじめ、内蔵する数多くのセンサーが関わっています。どちらかの人差し指に装着する必要はありますが、使用中に左右を付け替えても問題はなく、もちろん装着したままタイピングをしても誤動作の心配はないようです。
内蔵バッテリーはQi準拠の専用ワイヤレス充電器で充電する仕様で、ほぼ丸一日の作業をこなすだけの連続稼働が可能な模様。また、装着したまま洗い物ができる程度の耐水性も備えています。
手を洗ったり洗い物をしたりと、日常生活レベルの耐水性もアリ。いよいよ身につけたまま生活できそうです。なお、充電には専用のワイヤレス充電器を使います |
Indiegogoにおけるキャンペーンは、残り35日ほど。支援額は199ドルから選択可能で、オーダーした刻印を入れてくれるプランも用意されているようです。出荷は2019年6月以降、使用感がどんな具合か気になります。
文: エルミタージュ秋葉原編集部 絵踏 一
Padrone: https://www.padrone.design/
Indiegogo: https://www.indiegogo.com/