2019.01.23 10:00 更新
2019.01.23 取材
自由でユニークな発想から生まれる、スタートアップの気になるガジェットをチェックする「次に来るモノ」。今回は、自分だけキレイな空気が吸えるようにしてくれる「Ionizo」を見ていきましょう。
お姉さんが首に下げているアイテムこそ、今回の主役である「Ionizo」です。花粉やホコリに悩まされずに歩けるかも? |
1月はおとなしい花粉ですが、2月をまたげばスギ花粉を中心に活発な活動を始めます。マスクが手放せなくなる人もたくさんいることでしょう。平気な顔をしている人を恨めしく思ったりもしつつ、それだけで花粉症のツラさが解決することはありません。
さて、そんな風に花粉症に悩まされている人にピッタリな「Ionizo」なるアイテムがKickstarterでキャンペーン中です。いわく「世界最小の空気清浄機」だとか。首から下げた姿は、ネックレスと言うよりお守りのようにも見えますが、もちろんそれ以上の効果を期待したいところです。
こんな風に完全防護するなんて、普通は無理。でもこんなサイズ感でお守り以上の効果があるんでしょうか |
当然ながら、これほどのコンパクトサイズですから、一般的な空気清浄機とは構造が違います。あるべきフィルターはなく、空気の吸入・吹き出し口も非常にささやか。いったいどういうことなのか。
基本的には「電気集塵」に近い方式を用いたモデルで、マイナスイオンを大量に放出することで、アレルゲンや大気汚染物質を非活性化させる仕組みです。具体的には、正の電荷を帯びた花粉やPM2.5にマイナスイオンが付着することで、重さを増して粒子の運動が抑えられるというコンセプトだとか。
日本メーカーでも「電気集塵」方式を用いた空気清浄機はありますが、基本的にはマイナス帯電させたフィルターに吸着させるという仕組み。さすがにこのサイズ感だけに、ある程度機能面で簡易的なものになってしまうのは仕方がないということでしょう。
マイナスイオンを放出させて、飛散している粒子を非活性化させるという発想。機能を絞ったおかげで、内部は不安になるほどシンプルな構造になっています |
それでこの「Ionizo」にどの程度効果があるかというと、メーカーでは有効範囲を半径3フィート(約90cm)と見込んでいます。基本的には、自分の周囲だけをトラッキングする想定のため、このくらいの範囲で十分という判断です。
周囲の空気の状態を判別する「Air Quality Tracker」機能も備え、空気の状態をフロントのLEDで教えてくれます。この機能は本体の電源とは個別に動作させることができるため、周囲の環境次第で電源を入れる、という使い方もできるでしょう。
ちなみに内蔵のリチウム電池は、イマドキのデバイスらしくType-Cコネクタによる急速充電に対応。2時間の充電で4日間(一日8時間使用)ほど使用できるようです。
空気の状態を感知して、キレイかどうかを判別してくれるお利口なLED付き |
フロント面をスライドさせて電源をON/OFFする仕組み。脱着可能なクリップとストラップホールを備えています |
Kickstarterにおける「Ionizo」のキャンペーンは、538香港ドル(約7,500円)から。支援額はだいぶ手頃な部類ですが、22日を残して達成率は30%半ばほど。本当に効果があるのか様子見の人が多いのかもしれませんが、もし誰か持っていたら是非試させてほしいアイテムですね。
文: エルミタージュ秋葉原編集部 絵踏 一
Kickstarter: https://www.kickstarter.com/