2019.01.30 00:00 更新
2019.01.30 取材
自由でユニークな発想から生まれる、スタートアップの気になるガジェットをチェックする「次に来るモノ」。今回は、いわく“究極の旅行用トランプ”を謳う「Air Deck 2.0」を見ていきましょう。
明確なコンセプトで“トランプを再設計”しようという、ちょっと気になるプロジェクト |
今回ウォッチするのは、アナログな娯楽の代表格といえるトランプです。もちろん今でもトランプを調達するのは簡単ですが、どれも基本的には似たようなものばかり。それだけに、Kickstarterにてプロジェクトが進行中の「Air Deck 2.0」には惹きつけられてしまいました。
いわく“究極の旅行用トランプ”を目指したというアイテム。タイのTipTop Things LTDが手がけたプロジェクトは、すでに1,200%近くの資金を調達して大成功しています。数年前に彼らが手がけた「Air Deck」の発展形だそうですが、いったいその究極の理由とはなんでしょう。
無理なくポケットに入るサイズ感。超がつくスリム設計のおかげで、新幹線や飛行機のテーブル上に並べることもできます |
まず目につくのは、異様にスリムなそのカード形状です。基本的にトランプは「ブリッジサイズ(約57mm×89mm)」と「ポーカーサイズ(約63mm×89mm)」の2種類に分かれていて、特に国際標準として知られているのは「ブリッジサイズ」の方。ところが「Air Deck 2.0」は約32×87mmと、高さこそフルサイズとほぼ同じものの、横幅がかなり絞られているのが分かります。
これは言わずもがな携帯性を向上させるためであり、なおかつ狭い場所でもカードを並べられるように、という配慮でもあります。それでいてシャッフルする際などの扱いやすさを損ねないように、高さはフルサイズ級に設定。かなり考え抜かれたサイズであることが分かるでしょう。
シャッフルのしやすさなど、トランプとして譲れないポイントは妥協せず。エッジ部分にテクスチャード加工が施され、かなり滑らかに扱える模様。トリックプレイもお手のもの |
そしてユーザーと一緒にあちこちを旅するわけですから、当然ながら耐久性も重要。「Air Deck 2.0」は“カジノ品質”を謳う頑丈かつ高品質なカード素材もウリにしています。
カードの素材は0.31mm厚のポリ塩化ビニル製で、弾力性があり、容易に破れたりすることはありません。なんでも世界有数の高級カジノ向けカードを手がけるメーカーに依頼し、50種類以上の高級プラスチック素材を試した末に使用素材が決まったとか。100%の防水に対応しており、汚れても水洗いできるという点もまた、いかにも旅行向けな性格ですね。(やるかどうかはともかく)ビーチやお風呂で遊ぶことだってできます。
引っかき・曲げなどの耐久テストも念入りに行われたとか。完全防水仕様のため、汚れてもすぐに洗えます |
世界のトランプには、1デッキの枚数も20枚から108枚まであるそうですが、もちろんコレは一般的な仕様。持ち運びを考慮し、ケースまで防水仕様になっています |
ちなみに「Air Deck 2.0」のデッキは、日本でも標準的な52枚セット(+2枚のジョーカー)。いわゆる英米(アングロアメリカン)式と呼ばれるタイプですね。支援額は79香港ドル(約10ドル)からと、だいぶお手頃。キャンペーンは、2019年2月22日13:00(日本時間/UTC+09:00)まで開催中です。
文: エルミタージュ秋葉原編集部 絵踏 一
Kickstarter: https://www.kickstarter.com/