2019.03.13 00:00 更新
2019.03.13 取材
自由でユニークな発想から生まれる、スタートアップの気になるガジェットをチェックする「次に来るモノ」。今回は、不思議な浮遊感で思考を切り替えられる「MINUS GRAVITY」を見ていきましょう。
作業する机に置いておきたい「MINUS GRAVITY」。名前を見た際にマイケル・ジャクソンの“ゼロ・グラヴィティ”がチラッと浮かびましたが、まったく関係ありませんでした |
思考がうまくまとまらなかったり、イライラしてしまったり。そんなストレスを解消したり、うまい具合に気分転換できるアイテムは、何かしら手元に置いておきたいものです。それには色んな方法がありますが、ことガジェット的なものを想像すると、無限プチプチやハンドスピナーのような代物が候補に上がるでしょうか。
さて今回は、そうしたガジェットの2019年版といえる「MINUS GRAVITY」をチェックしていきます。コの字型に口が開いた円柱形状で、ハテいったいどのように使うやら。プロジェクトが公開中のKickstarterでは、すでに目標500%以上の資金調達に成功しています。
握って潰す系がパイオニアだったストレス解消トイ、その2019年版がコレというわけです |
使い方(?)は至極簡単で、2本の柱の間にネオジム磁石でできたブロックを落とすだけ。すると重力を感じさせない、不思議な浮遊感でブロックが落ちていきます。自分の指から落とした金属が、ふんわりゆるゆると落ちていく・・・ただそれだけなのですが、謎の中毒性がありそうなアイテムです。何回かそれを眺めている内に、いい感じに迷える思考もスイッチされることでしょう(たぶん)。
2本の柱で構成された“Anti-Gravity Pillars”にブロックを放り込めば、重力を感じさせないふんわりスピードで落下。話を聞いただけではピンとこなくとも、実際に自分でやってみると楽しさが分かりそう |
それでいったいどういう仕組になっているかというと、これには電磁誘導の物理学が応用されています。ネオジム磁石のブロックを電気伝導体として動かすことで、渦電流を発生させて落下の力を減速させるという仕組み。レンツの法則に基づく「渦電流ブレーキ」の原理を利用している・・・ということだそうですが、まぁ細かい話はいいでしょう。
ちなみに試作品は完全な筒状になっていますが、製品版ではブロックが落ちる様がしっかり見えるように、2本の柱で構成された“開放型”にモデルチェンジ。本体にはCNC加工で削り出された航空グレードのアルミ素材が使われており、エッジ部分の処理も含め、高級感もなかなかですね。
大きさは直径45mm、全長100mmほど。デスクに置くにはちょうどいいサイズ感で、カラーも3タイプあります |
あ~考えがまとまらん!という時にレッツプレイ。ふんわり落ちるブロックを眺めながら、思考をスイッチしましょう |
「MINUS GRAVITY」のキャンペーンは、2019年4月29日16:00(日本時間/UTC+09:00)までと、まだ余裕のある日程。支援額は24ユーロ(約3,000円前後)からとなっています。ちなみに今回の成功を受けて、デザイナー集団のGANDYは背の高い「XLモデル」も開発中とのこと。より長い時間眺めていられるというワケで、個人的にはそちらの方が気になっています。
文: エルミタージュ秋葉原編集部 絵踏 一
Kickstarter: https://www.kickstarter.com/