2019.05.22 00:00 更新
2019.05.22 取材
自由でユニークな発想から生まれる、スタートアップの気になるガジェットをチェックする「次に来るモノ」。今回は、手軽に眠気を取り去ってくれるというウェアラブルデバイス「Pocket Sky」を見ていきましょう。
メガネのように身につける、睡眠にまつわるウェアラブルデバイス。さすがデザインアワードを獲得しているだけあり、見た目もカッコいいですね |
夜ふかししてしまったせいか、朝や昼なのに眠い。頑張りたい肝心な時に頭がボンヤリ・・・現代人のほとんどが、そうした睡眠のジレンマを日常的に抱えていることでしょう。もし仮にそのまま眠ってしまえたとしても、それを繰り返せば一日の体内バランスはどんどん崩れてしまいます。そんな時に、この眠気をはらってくれる何かがあれば。
そのリクエストに応えてくれそうな、新しいウェアラブルデバイス「Pocket Sky」がKickstarterに登場しています。身につけるだけで覚醒を促してくれるという、ステキなアイテム。コーヒーや薬に頼る方法とは、ちょっと違うアプローチで眠気を飛ばせます。
眠気がどうしても我慢できない!そんな時に身につけるだけで眠気がさめるなんて、超お手軽じゃないですか |
うっすら青い光を発する「Pocket Sky」。この光が眠気を取り去るキモになっています |
メガネのように身につけるデバイスで、実は柔らかいブルーライトを発しています。この光で網膜上の特別な受容体を刺激。概日リズムの調節作用をもつ、睡眠ホルモンのメラトニンを抑制しているのです。
日常生活で意識することはまずありませんが、外界の光刺激や体内時計の影響を受けて、脳内ではメラトニンが分泌されています。メラトニンには睡眠作用があり、日中は分泌量が低下し、夜間には十数倍に増加するのだとか。「Pocket Sky」はそうした概日リズムの刺激に必要な波長のみを生成し、メラトニンの分泌を抑えているというワケです。
56灯のLEDが内蔵され、460~480nm(500ルクス)のブルーライトを浴びせる仕組み。本体の重さはほんの12gほど |
もっともブルーライトを直接浴びせることで、気になるのは目や健康への影響です。結果からいえば、その心配はご無用。「ランプおよびランプシステムの光生物学的安全性」を証明する国際規格の「IEC 62471(2006)」に準拠した光が照射されており、しかもその強さは規格上の限界値の1/20程度。ライトの照射も20分で自動的にオフになる仕組みになっています。
ただし使いすぎは禁物で、基本的には1日1回朝に使うだけで十分効果アリ。夜に作業(あるいは遊び)を頑張りたい時も効果的ですが、その場合はベッドに入る時間を考慮して使う必要があるでしょう。
充電クレードルとしての機能をもつ専用ケースは、Type-Cで充電。ケースから取り出して身につけるだけで使用できる |
およそ95%の人にフィットするというフリーサイズのデバイスで、3タイプのノーズピースが付属。専用ケースを使った充電により、2週間ほどバッテリーが持続するそうです。
夜ふかしが日常で致命的に朝に弱い人間としては、非常に気になるアイテム。一般販売価格は199ユーロですが、Kickstarterにおける支援額は99ユーロから。すでに目標額を達成しており、キャンペーンは2019年6月8日(日本時間/UTC+09:00)まで行われます。
文: エルミタージュ秋葉原編集部 絵踏 一
Kickstarter: https://www.kickstarter.com/