2019.05.28 00:37 更新
2019.05.27 取材
第3世代Ryzenに合わせて登場予定のAMD X570チップセットを搭載するマザーボードが、ASUSTeK Computer(本社:台湾)から発表された。AMDプラットフォーム向けでは久しぶりとなる「Formula」や、珍しいMini-DTX対応の「Impact」など、そのラインナップを早速紹介していこう。
ASUSから、第3世代Ryzenに対応する最新チップセットAMD X570を搭載するマザーボードが発表された。ご存知の通り、第3世代RyzenでもプラットフォームはSocket AM4を継承しており、これまでのAMD 400/300シリーズ採用マザーボードでもBIOS(UEFI)を更新するだけで使用することができる。
しかしAMD X570では、PCI-Express3.0の2倍の帯域を備えたPCI-Express4.0(帯域幅16Gbps/1レーンあたり)に対応しており、CPUやグラフィックスカード、M.2スロットの帯域幅が拡大。特にすでに帯域が不足し、パフォーマンスが飽和していたM.2 SSDでは、社内テストで、5,000MB/secを超えるスコアが計測されているなど効果が大きいようだ。
またASUSでは、コア数の増加による消費電力増に対応するため、ほぼ全てのモデルのCPU用補助電源コネクタに、「ProCool Connector」と呼ばれる8+4pinのデュアルコネクタを搭載。さらに大型化した電源回路ヒートシンクや、ファン付きのチップセットヒートシンクなど、冷却にも配慮した設計を採用している。
ROG Crosshair VIII Formula |
「国内ユーザーはハイエンドモデルを選択する人が多い」ことから、ASUS JAPANの担当者が最も期待しているというのが、今回の中では最上位となる「ROG Crosshair VIII Formula」だ。
AMDプラットフォーム向けでは久しぶりの「Formula」シリーズに属する製品で、電源回路のヒートシンクは唯一DIY水冷システムにも対応。さらにAquantiaチップによる5ギガビットLANや、IntelチップによるIEEE 802.11ax無線LAN、USB3.1 Gen.2など、最新のインターフェイスを搭載する。
ROG Crosshair VIII Impact |
Mini-DTXフォームファクタに対応するコンパクト・ハイパフォーマンス向け「ROG Crosshair VIII Impact」も注目の製品だ。Mini-DTXは横幅はMini-ITXと同じ170mm、一方縦は203mmで、ATX、MicroATXのほか、ゲーミング向けモデルで多い、拡張スロットを2本搭載したMini-ITXケースにも対応するのが特徴だ。
M.2 SSDを搭載できる「ROG SO-DIMM」や「Impact Control Card」などを使用することで、基板スペースを有効に活用している |
「ROG Crosshair VIII Formula」と比較するとメモリスロットが2本に、有線LANもギガビットLANのみとなるが、IntelチップによるIEEE 802.11ax無線LANや、USB3.1 Gen.2、2基のM.2スロット(PCI-Express4.0x4)など、その他のスペックは同等。国内では、コンパクトかつハイエンドゲーミングPCの人気が高く、対応するMini-ITXケースの種類も豊富に揃っていることから、発売されればこちらも売れ筋になりそうだ。
その他イベントで展示されていたAMD X570マザーボードを画像でまとめて紹介しておこう。
ROG Strix X570-E Gaming | ROG Strix X570-F Gaming |
ROG Strix X570-I Gaming | TUF Gaming X570-Plus(WI-FI) |
Prime X570-Pro | Prime X570-P |
Pro WS X570-ACE |
文: エルミタージュ秋葉原編集部 池西 樹
ASUSTeK Computer: https://www.asus.com/