2019.06.04 16:31 更新
2019.06.04 取材
所狭しとサンプルが並べられたRAIJINTEK(本社:台湾)にて、Mini-ITXケースの新モデル「METIS EVO」を発見。コンパクトなキューブ型の筐体に見合わない、ビッグな冷却機構を呑みこんでいた。
ブラックとホワイトモデルをラインナップする「METIS EVO」。重ね置きしてあるのは、単に「置く場所がなかったので・・・」(担当)という事情から |
Mini-ITXケースながら、だいぶ欲張りな冷却コンセプトをもっているのが、RAIJINTEKが持ち込んでいた「METIS EVO」だ。
フロントメッシュのキューブ型で、両サイドに強化ガラスを採用した“見晴らし満点”なケース。その中を覗いてみると、やたらと大きなラジエターが搭載されている。
窮屈な内部で異様な存在感を放つ、超大型ラジエター。フロントに200mm、リアに92mmファン×2、さらにボトムにもファンが積める構造になっている |
「METIS EVO」はフロントに200mmの大口径ファンが搭載できる構成になっており、展示機に組み込まれていたのは、それに合わせて開発された200mmラジエター採用のオールインワン水冷ユニット。だいぶ窮屈に見えるものの、「最大250Wまでの冷却が可能」という圧倒的な冷却性能を付与できる。
もっともオールインワン水冷はプロトタイプであり、実際にこのサイズが製品化されるかは分からない。ベースになっているのは先行して開発されたDIY水冷用のラジエターだが、担当者いわく「かなり広い範囲にフィンが広がっている構造から、ちょっとしたことで曲がってしまう可能性がある」という悩みを抱えている。もう少々小さめのモデルも検討しているとのこと、案外そちらのサイズが本命になるのかもしれない。
シンプルな外観のトップカバー。電源はATX電源ユニットが搭載可能で、拡張スロットは2基備える |
ケース自体は8月にも発売が開始される予定で、予価は160ドル前後。オールインワン水冷ユニットは、10月~11月頃の市場投入を目指して開発を煮詰めていく構想のようだ。
200mmオールインワン水冷のベースになった、DIY水冷用ラジエターも展示されていた。さすがに200mmの正方形サイズは大きすぎたか、現在は小型化したモデルを構想中とか |
文: エルミタージュ秋葉原編集部 絵踏 一
RAIJINTEK: http://www.raijintek.com/
株式会社アイティーシー: http://www.itc-web.jp/
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