2019.06.04 18:00 更新
2019.06.04 取材
ZALMAN(本社:韓国)レポートの2本目は、同社が最も得意とした冷却機器カテゴリより、ハイエンド志向のサイドフロー型CPUクーラー「CNPS20X」を取り上げる。ずばりライバルはNoctuaだ。
サイドフロー型CPUクーラーの新作「CNPS20X」は、ZALMANの秘密兵器的存在。傍らのプレートには”The World’s First,Four-Dimentional Corrugated Cooling Fin Design CPU Cooler”と記されており、何やら世界初の仕掛けが自慢らしい。
ZALMAN「CNPS20X」 |
Corrugatedとは”波形”または”段ボール(corrugated board)”などの意味。なるほど放熱フィンを側面から見ると、ライナー間に波打つ中芯で構成される段ボールのようだ。ZALMANの説明によると、特許を取得した独自デザインにより、同サイズのヒートシンクに比べ15%ほど放熱面積が広いという。
ちなみに中央部は銅色だが、これは単なるデザイン。かつてZALMANがバリエーションとして多数のモデルで展開した”一部銅製(Cu型番)”と思いきや、総アルミニウムとのこと。
パテントといえばその昔、扇状や円形CPUクーラーに酷似した製品の流通でひと悶着あったZALMAN。そうです、真似はダメです |
放熱面積の広さは、冷却能力を決める最大のポイント。いかに熱を取り除くかはその後の仕事だが、まずはCPUからヒートパイプを通じ、たくさんの熱を素早くヒートシンクに拡散させる必要がある。「CNPS20X」は、高冷却の第一条件である受熱と拡散で優れた性能を発揮するそうだ。
ZALMANスタッフ曰く「NoctuaのNH-D15より冷える」と豪語。高冷却志向の空冷クーラーに真っ向勝負を挑む自信作といったところ |
ニッケルメッキ処理済みの銅製受熱ベースからは、合計6本のヒートパイプは横一列に放熱フィンへ貫通。オープンフレームタイプの冷却ファンは140mmのデュアル構成で、回転数は最大1,500rpm±10%、騒音値は最大26dBA±10%とされる。
対応ソケットはIntel LGA2066/2011-v3/2011/115x/1366、AMD Socket AM4/AM3(+)/AM2(+)/FM2。価格は未定ながら、7月下旬から8月上旬の発売が目標。国内代理店の株式会社アスクのフットワークに期待しよう。
文: エルミタージュ秋葉原編集部 松枝 清顕
ZALMAN: https://www.zalman.com/jp/
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