2019.06.05 11:53 更新
2019.06.05 取材
SilverStone Technology(本社:台湾)が準備していた、Mini-ITXフォームファクタのコンセプトケースをチェックしておこう。通常時はかなりのスリムデザインながら、パネル換装によりその特性を変化させることができる。
超スリムデザインが魅力のSilverStoneによるコンセプトケース。Mini-ITX対応で、縦横どちら向きでも設置できる |
実測での外形寸法はW60×D220×H195mmという、極めてスリムかつコンパクトなMini-ITXケース。SilverStoneが持ち込んでいた、名称未定のコンセプトモデルだ。
ギリギリまでサイズ感を突き詰めたデザインで、背面はほぼ全面がI/Oパネルといった印象。一応2.5インチベイ×2を備えるものの、CPUクーラーの選択肢をかなり狭めてしまうことから、ストレージは基本的にM.2 SSDを使用することになる。
もっともこれだけならシンプルな超小型ケースといったところ、このモデルはパネル換装により拡張性をカスタムできる点がキモ。最小クラスのサイズから、ある程度実用性を見据えた構成へと姿を変えることができる。
内部はMini-ITXマザーがスッポリ収まる程度で、ストレージベイを使用するとCPUクーラーの選択肢はかなり限定的に。そのため、拡張用の換装パネルが用意されている |
換装パネルを装着することで、より大きなCPUクーラーに対応する。なお、内部にはACアダプタ用の変換基板(ACアダプタは別売り)を内蔵している |
実測23mmの拡張パネルに換装することで、ベースモデルでは限定的だったCPUクーラーの選択肢が広がる。また、オプション扱いながらスリム光学ドライブを搭載可能なパネルもラインナップするようだ。
命名はこれからだが、「PT」シリーズの新モデルとして年内に発売を予定している。国内における価格は9,980円程度とのこと。
付属の拡張パネルに加え、オプションで光学ドライブ対応パネルも用意される |
こちらもコンセプトモデルながら、やや趣が異なるケース。このままの形ではリリースされないかも |
そしてコンパクトケースの仲間として、合わせて紹介された別のモデルもあった。実はSilverStoneは先ごろ開発部門のトップが変わっているのだが、その際に過去のプロトタイプの発掘を行った結果、発見されたという。丸みを帯びたフロントフェイスには、どことなく懐かしい雰囲気が漂っている。
グラフィックスカードは最長210mm程度を搭載可能で、ミドルクラスのパフォーマンスをもつ小型ゲーミングPCが組み立てられる。もっとも現状は過去の試作ママなため、さらなるブラッシュアップを図りつつ、フロントフェイスもイマドキなデザインに変更することを構想しているとか。ひょっとしたら、サイズもやや大型化するかもしれない。
ファンはリアに60mm×2が実装可能で、製品化する場合はフロントに120mmを搭載できるよう改良予定。電源ユニットは、SFXまたはTFX電源に対応する |
モデル名を含め、価格や発売時期(あるいは発売するか)も現時点では未定。仮に正式リリースされたとして、面影は残っているだろうか。
文: エルミタージュ秋葉原編集部 絵踏 一
SilverStone Technology: https://www.silverstonetek.com/
COMPUTEX TAIPEI 2019 記事一覧: https://www.gdm.or.jp/computex2019/