2019.06.27 10:28 更新
2019.06.27 取材
PCI-Express 4.0のサポートにより帯域幅が従来から倍増。直近では、主に対応NVMe SSDなどを組み合わせることで恩恵が受けられる見込みだ | オーバークロックの自由度も向上している。メモリのアクセスタイミングはかなりシビアに詰められるようになったとのこと |
ワットパフォーマンスの改善やPCI-Express 4.0への対応、I/Oダイが独立したことによるオーバークロックの自由度の向上といった付加価値もあるため、実際にこれほどのパフォーマンスが出るとなれば、デスクトップCPU市場に強烈なインパクトを与えることは間違いない。David氏は「X470チップセット採用マザーボードのBIOSアップデートにより、第3世代Ryzenに対応するマザーボードの選択肢は非常に多い。価格面でも幅広いレンジにアプローチできる」と自信を見せた。
APUは12nmプロセスを引き続き採用するものの、「Ryzen 5 3400G」が前世代から大幅に強化されており要注目 | 「Core i5-9400」との比較では、当然ながらRadeon内蔵のAPUが有利となる。ゲームタイトルによっては60fps超えも見えるため、予算の少ないゲーマーには有力な選択肢のひとつになり得る |
ちなみにAPUの「Ryzen 5 3400G」および「Ryzen 3 3200G」に関しては、すでに発表されている通り既存の12nmプロセスで製造される。ただし、上位SKUの「Ryzen 5 3400G」はソルダリングTIMの採用とTDP95W対応のCPUクーラー「Wraith Spire」付属による冷却の強化、および「Precision Boost Overdrive」による自動オーバークロックへの対応など、従来品から大幅に強化されており、“もっともパワフルなGPU内蔵CPU”のポジションを狙っているようだ。これについてDavid氏は、「予算の少ないユーザーに対して、APUは依然として有力な選択肢になる」とコメントした。
同梱のCPUクーラーそのものは第2世代Ryzenから大きく変わっていないが、「Wraith Prism」が「Razer Chroma」に対応するなど若干のアップデートが入っているようだ |
なお、各SKUに付属するCPUクーラーについては、Ryzen 9とRyzen 7には「Wraith Prism」、「Ryzen 5 3600X」およびAPU「AMD Ryzen 5 3400G」には「Wraith Spire」、「Ryzen 5 3600」およびAPU「Ryzen 3 3200G」には「Wraith Stealth」が同梱される。この世代以降の「Wraith Prism」は新たにRazerのイルミネーション調整機能である「Razer Chroma」に対応するなど、細かなアップデートが施されているようだ。