2019.06.29 10:00 更新
2019.06.29 取材
採用されているマザーボード画像。電圧レギュレーターを増やすことで電力供給を安定させ、CPUやGPUのパフォーマンス低下を防ぐ意図がある。「具体的にどれぐらいの時間パフォーマンスを保てるかはゲームにもよるが、効果はある」とのこと |
さらに同社が力を入れたのは、マザーボード上の電圧レギュレーターのフェーズ数増加だ。「競合他社製品との差別化はCPUやGPU選びでは難しく、大きな差を付けられるのはエンジニアリングだ」とEddy氏。
「HyperEfficient Voltage Regulation」と名付けられたこの仕様は、通常CPU/GPUともに4フェーズであることが多いゲーミングノートPCの電源回路をCPU 6フェーズ/GPU 8フェーズに増やし、電力供給を安定化させ、ピークパフォーマンスを長時間にわたり維持するためのもの。このフェーズ構成はGTX 1660 Ti以上のGPUを選んだ場合のみ適用されるが、負荷の高いゲームをプレイするユーザーとってはありがたい仕様と言えるだろう。
キーボードは従来よりストロークが深く、キー表面のへこみによりタイピング時のフィーリングも改善されている | ゲーミングキーボードらしく、左手のポジションを取りやすいようSキーにわずかな突起がある |
タッチパッドはボディと同じカラーで見た目にも目立たず、質感も良好だ |
キーボードに関しては、筐体がコンパクトになったにもかかわらず、キーストロークが1.4mmから1.7mmに改善されている。タッチパッドはガラス素材で、Nキーロールオーバーおよびアンチゴーストに対応。バックライトLEDは従来の4ゾーンから、1つのキーごとにコントロール可能になっている。
Eddy氏はこれについて、「キーボードはゲーム体験を左右するため、何年もかけて投資している。ここに限らず、全体として指に触れる部分はかなり素材が変わって上質なものになっている」とコメントした。
ディスプレイ上部にある通常のウェブカメラのほか、下部にはアイトラッキングシステム「Tobii」を内蔵。視線でゲームの操作などが可能になる |
なお、ユーザー自身の手によるアップグレードはSSDとワイヤレスモジュールのみ交換可能で、メモリーはオンボードのため交換できない。これについてはメディアからも質問が出たが、「ALIENWARE m15/m17は薄型であることを重視しており、こうした製品は内部パーツの交換にはあまり重きを置かれないのではないかと想定している。日本市場ではハイパフォーマンスなメモリー容量16GBのモデルのみ売ることになった」と回答。なお、2製品ともアイトラッキングシステム「Tobii」に対応しており、「NEW ALIENWARE m15」はこのクラスで初めての対応製品となる。
外形寸法と重量は、「NEW ALIENWARE m15」がW360.5× D276×H18.3~20.5mm(Tobii搭載モデル)で約2.16kg、「NEW ALIENWARE m17」がW399.8× D295.5×H18.6~20.5mm(Tobii搭載モデル)で約2.63kg。すでに販売が開始されており、直販価格は「NEW ALIENWARE m15」が税抜き212,980円~(配送料込み)で、「NEW ALIENWARE m17」が税抜き232,980円~(配送料込み)。
本体背面。シンプルながら目を惹くデザインが印象的だ | 映像出力系のポートは背面にまとめられている |
最後に登壇した横塚氏は、同社のアンバサダープログラムの施策として、「NEW ALIENWARE m15」「NEW ALIENWARE m17」の無料貸し出しと、製品の発売記念イベントを秋葉原で実施すると発表。加えて、現在展開中のXPSシリーズを中心としたDELLアンバサダーとALIENWARE アンバサダーのプログラムを統合、今後はブランドの垣根を超え、より柔軟に対応していくことを宣言した。
コンシューマー&ビジネスマーケティング統括本部 部長の横塚知子氏 | 発表会を機に、デルの2つのアンバサダープログラムを統合。今後はブランドの垣根を超えた活動を推進していくと述べた |