2019.07.07 22:00 更新
2019.07.07 取材
ASRock Incorporation(本社:台湾)は2019年6月某日、第3世代Ryzenシリーズに対応するAMD X570チップ搭載マザーボードについて、メディア向け内覧会を実施。AMDプラットフォーム向けでは世界初となるThunderbolt 3対応モデルなど、計10製品をチェックしていこう。
7月7日(日)19時より一斉に販売が解禁されたAMD X570チップセット搭載マザーボード。ASRockからはE-ATXからMini-ITXフォームファクタまで、バラエティに富んだ10製品がリリースされた。このうち、会場に持ち込まれたのは、オール水冷仕様のフラグシップ「X570 AQUA」とMicroATXの「X570M Pro4」を除く8製品。
ラインナップ構成は、フラッグシップ「X570 AQUA」を頂点に、ハイエンドがThunderbolt 3と10ギガビットLANを搭載するクリエイター向け「X570 Creator」、2.5ギガビットLANを搭載するゲーミングモデル「X570 Phantom Gaming X」、Thunderbolt 3や2.5/10ギガビットLAN機能を省略し、コストパフォーマンスに特化した「X570 Taichi」の合計3モデルが用意される。
メインストリームは、耐久性を重視した「X570 Steel Legend」とバランスを重視した「X570 Extreme4」の2モデル。スタンダードとしてATXフォームファクタ「X570 Pro4」、MicroATXフォームファクタ「X570M Pro4」、ゲーミング向け「X570 Phantom Gaming 4」の3モデル。そしてMini-ITXモデル「X570 Phantom Gaming-ITX/TB3」が用意される。
ASRockの特徴といえば、電源回路へのこだわりだろう。電源への負荷は確実に増加する第3世代Ryzenシリーズだが、今回の製品群も抜かりはない。「X570 AQUA」「X570 Creator」は、IR製「デジタルVRM」と「Dr.MOS」で構成される14フェーズ回路を搭載。「X570 Phantom Gaming X」「X570 Taichi」ではデジタルPWMによる14フェーズで、ミドルレンジ帯の「X570 Steel Legend」「X570 Extreme4」でもデジタルPWMによる10フェーズ電源回路が採用されている。
チョークコイルは飽和電流を通常の3倍に高めた「プレミアム60Aパワーチョーク」、コンデンサは最低12,000時間以上の長寿命を誇る「ニチコン12Kブラックキャップ」を採用 |
加えて、8+4pinの補助電源コネクタには高品質な「Solid Pin」を採用。OC時など負荷のかかる環境において、安定した電力を供給することができる。
ASRockならではの特徴として、AMDプラットフォームでは初めてThunderbolt 3に対応する点が大きなトピックだ。「X570 AQUA」「X570 Phantom Gaming-ITX/TB3」には、標準でThunderbolt 3ポートを搭載。そのほか全てのモデルにピンヘッダを装備する。
「X570 Phantom Gaming-ITX/TB3」に搭載されているThunderbolt 3ポート |
これについてASRockの日本担当でエクストリームプロダクトマーケティングを務める原口氏は、「以前よりThunderbolt 3の実装をしてほしいという声はあったが、ようやくX570世代の製品から搭載可能となった」と説明。さらに、ロイヤリティフリー(ライセンス使用料無料)になったことで、今後はThunderbolt 3関連デバイスが増加する事が見込まれており、ASRockのX570マザーボードならば数年先の将来性もあるという。
PCI-Express4.0対応になった拡張スロットはアンカーポイントを3.0世代の4から6に増強。よりノイズを逃がしやすい設計となり安定動作が可能 | PCI-Express4.0に対応するPhison製コントローラ搭載NVMe M.2 SSDでテストした結果。ヒートシンクの素材に鍛造のアルミを使用する事で冷却性能が向上している |
上下左右に加え奥にも2mm~3mm動くFlexible I/O Shield。微調整が効くことで、PCケースにマウントする際に相性が発生する事はない |