2019.07.26 10:00 更新
2019.07.26 取材
旅する書評家がタブレット片手にKindle三昧。北村さんは今日もお気に入りの場所で、楽しく読書を楽しんでいます。
少し前に、「分厚い本や難解な本ほど、タブレットで読むようにすればいい」というライフハックについて言及しました。これ、本が苦手な人ほどよくやっているものらしいです。我が物顔で堂々と披露してしまったことを恥じ、ここに反省いたします……。
いきなり反省と謝罪ではじまる書評が、かつてあったでしょうか。改めまして、旅する書評家の北村と申します。
今回、私が気になってダウンロードした電子書籍は、「GIVE&TAKE『与える人』こそ成功する時代」です。
とある方がおすすめしていたのを聞いて、その場で即刻ダウンロードしました。このタイトルからして、まさに今の私が読むべき本なのでは? と直感が働いたからです。
他人に「与える」意識のある人ほど成功しやすいという法則について、本書では実に論理的に述べられていました。詳しくは書内の記述に譲るとして、私なりに「なぜ与える人ほど成功するのか?」論を語っていきたいと思います。
私の結論から申し上げてしまうと、「情報も物も、自ら与える人に集まってくる法則」があるために、与える人ほど成功しやすい環境ができるのだと思っています。
これは大企業の社長さんや起業家の方ほどよく言われていることですが、自分で必要な情報を集め、求めている人に発信し届ける努力をしている人には、自然と情報や物が集まるようになっているそうなんです。
もらったから返してあげないと! という「返報性の心理」が働くことも第一だと思いますが、単純に、「あの人は◯◯の人」と思ってもらえれば、自然と会話もその話題になっていきますよね。周囲にも、専門的な情報やそれに興味のある人が集まりやすい環境が構築されます。
情報や物が集まると、いったいどうなるのか?私は、情報が集まってくることにより、チャンス(機会)も多くなると考えています。
出来ることなら、私は内省的で出不精なので、ずっと屋内に引きこもって暮らしたいと思っている人間です。旅する書評家と名乗っているのに、あるまじき発言ですね……。
ただ、それでは必要な情報が一切集まってきません。その情報を持っている人にも出会えなければ、伝わってくるルートが根本から絶たれてしまうからです。
今の時代にはインターネットがあるじゃないか! という反論もありそうですが、インターネットがどんなに主流になったとしても、オフラインでの情報交換という文化は絶対に廃れません。むしろ、セキュリティの観点から、大事な情報ほど直接対面でしか話さない、という人も出てくるでしょう。すでにそういったポリシーで動いている人もいるかもしれませんね。
なので、意識して外出したり、旅に出て異文化交流するようにしています。
自らも積極的に情報収集をし、「こんなことがあったよ!」「あそこに行けばこういう人に会えるよ!」と提供することで、まわりまわって自分にも必要な情報が集まってくる。
自分がやりたいこと、成し遂げたい夢を叶えるためには、この「運ばれてくる情報」から生まれる機会や繋がりがもっとも重要になってくるのではないでしょうか。
それでは、自ら与える人になって、成功するためにはどうすればいいのか。
与える癖をつけるためには、見返りを求めず「とりあえずギブしておく」精神を身につけるのが先決かな、と思います。
時間と労力をかけず、自分が今すぐにささっとできる「ギブ」はなにか?改めて考えてみて、いざという時のために箇条書きにしておくといいかもしれません。
私の場合は、「100円くらいのお菓子を持っておく」「人に会う前に相手の情報をできる限り頭に入れておく」でしょうか。
これは私だけかもしれませんが、小腹が空いたときにすぐに食べられるお菓子を携帯しておくと、心理的に安心します。いつどのタイミングでお腹が空いても大丈夫! と思えるからかもしれません。
なので、誕生日や記念日でもないのに、ちょっとしてお菓子をくれる人がいると必要以上に感動してしまいます。100円くらいなら互いに気兼ねすることもないので、あげる方ももらう方も気楽です。
そして、初対面の相手と会う時は、できる限り情報を頭に入れておく。会話の中でさりげなく言及することで、「ちゃんと調べてきれくれたんだな」と思ってもらうことができます。これ、やってもらったほうは想定以上に嬉しいものです。
どちらも空いた時間に準備しておけるものなので、いざという時に「見返りを求めないギブ」ができるように、ぜひ試してみてください。
ギブは、すればするほど自分も楽しくなってきます。
もっと論理的な法則を知りたい! という方は、ぜひ本書「GIVE&TAKE」を手にとってみてください。今すぐに、周りの人にギブしたくてたまらなくなるかもしれませんよ(あくまでも、見返りは求めないように注意してくださいね!)。
北村有(きたむら・ゆう) 国内一人旅と読書が趣味なフリーライター・旅する書評家。 ブログ:https://kitayu.net Twitter:https://twitter.com/yuu_uu_ |
「GIVE & TAKE 『与える人』こそ成功する時代」 アダム・グラント (著) 三笠書房 (2014/1/8) 税込1,944円 (Kindle版) |
文: フリーライター・旅する書評家 北村 有