2019.12.10 00:00 更新
2019.12.10 取材
懐かしのFM音源を実機そのままの音で楽しめる、自作の「FM音源プレイヤー」を家電のケンちゃんでチェック。色いろありすぎてよく分からないので、大竹さんにざっくり教えてもらおう。出来上がって音を鳴らせば実機以上のクオリティ、一式揃えても「お父さんのお小遣いで買える程度」で済むようだ。
PC-8801やX68000、MSXにメガドラなどなど。レトロPCやレトロゲーム機のサウンドって、時代が変わっても色褪せない魅力がありますよね。今でも当時の音源をエミュレートして再現したデータを聴くこともできますが、やはり“実チップ”が奏でるサウンドには勝てません。当時の音をそのまま、なおかつできるだけリッチな音質で楽しみたい。今日はそんな人に向けた、「FM音源プレイヤー」とでも言うべきアイテムをご紹介しようと思います。
当時のチップをそのまま使った「FM音源プレイヤー」というのは、巷で売られている製品がとにかく高い。軽く7~8万はするであろう高級品なワケですが、ウチで扱っている自作キットならだいたい2万円以下に収まります。聴きたい音源のチップとそれに対応するサウンドモジュール、そしてメインボードの「FMの台」・・・と、これで一通りの環境が出来上がり。ある程度のニーズが満たせる“お得なセット”なら、税抜15,300円とお手頃です。
ちなみにサウンドモジュールには、当時のマシン(あるいはゲーム機)に使われていた音源チップがそのまま載っていますから、本当の意味で“原音そのままの音”が出せます。それでいて音響コンデンサや高品質のクロック、これまた高音質なオペアンプが使われているおかげで、音のクオリティは実機より数段上。8和音のモジュールを2枚挿しすれば16和音が出せたりと、「当時そのままの音を実機以上のクオリティで鳴らす」という芸当ができるんですよ。FM音源スキーにとっては、夢のような話ですよね。
もっともこれらは自作キットですから、買って自分で組み立てないといけません。半田初心者にはちょっと荷が重いでしょうし、中級者向けということになるでしょうか。いやぁそれじゃ無理ですわ、という方向けに1枚5,000円の工賃で自作代行(メインボードとサウンドモジュールの場合は2枚/通販のみ)もやっていますので、お気軽にどうぞ。もし全部ウチに依頼したとしても、巷の完成品プレイヤーよりはるかに安上がりで済みますよ。
文: エルミタージュ秋葉原編集部 絵踏 一