2020.01.10 12:26 更新
2020.01.10 取材
ASUSTeK Computer Inc.(本社:台湾)は、米ラスベガスで開催中の「CES 2020」にて展示スペースを設置。Intelの新型NUC「Ghost Canyon」などのスモールフォームファクタ向けに開発されたコンパクトサイズのGeForce RTX 2070グラフィックスカード「DUAL-RTX2070-O8G-MINI」、世界初のリフレッシュレート360Hz液晶ディスプレイ「ROG Swift 360Hz」などの新製品を発表した。会場に展示されていた気になる製品を紹介しよう。
展示会場となった「Planet Hollywood Las Vegas Resort & Casino」。2階のカンファレンスセンターを丸ごと借り切って会場を設置していた |
「DUAL-RTX2070-O8G-MINI」は、IntelがCES 2020会期中に発表した新型のゲーミングNUC「Intel NUC 9 Extreme Kit」および「Intel NUC 9 Pro Kit」に搭載できるよう、小型化したGeForce RTX 2070グラフィックスカード。接続インターフェイスは従来通りPCI-Express3.0(x16)のため、当然ながらその他のPCでも利用できる。Mini-ITXフォームファクタをベースとした小型・ハイパフォーマンスなPCを組み上げたい場合にも、有力な選択肢となりそうだ。
カードサイズはおよそ幅121mm、長さ197mm、厚さ39mmで、200mm以内の製品が多いエントリーからミドルクラス並み。同じDUALシリーズのGeForce RTX 2060 SUPERグラフィックスカード「DUAL-RTX2060S-O8G-EVO」(幅118mm、長さ267mm、厚さ58mm)と比較すると長さは約70mm、厚さは20mm小さい。なお幅は3mm大きいものの、問題になることはほぼないだろう。
2スロット占有タイプで、出力インターフェイスはHDMI、DisplayPort、DVIの3系統。ハイエンドグラフィックカードとは思えないほどコンパクト |
GPUは、従来のGeForce RTX 2070と同じGT104コア。ブーストクロックは1,650MHz(定格1,620MHz)にオーバークロックされており、リファレンスモデルと同等以上のパフォーマンスが期待できる。また、同社のROGブランドやハイエンド製品でしばしば用いられる「Axial-tech Fan」を採用するなど、冷却面にも配慮している。国内での発売日や価格は未定だが、近く正式なアナウンスがあるようだ。
補助電源は8Pin×1。NUC専用というわけではなく、バスインターフェイスは一般的なPCI-Express3.0(x16) |
「ROG Swift 360Hz」は、世界で初めてリフレッシュレート360Hzを達成した24.5型ゲーミングディスプレイ。現行のeスポーツプレイヤーやコアゲーマー向けのゲーミングディスプレイにおいて、各メーカーが採用するリフレッシュレートの上限はおおむね240Hzに留まるが、本製品はこれを120Hzも上回る驚異的な画面の更新頻度を誇るのが大きな特徴だ。高いリフレッシュレートを存分に生かすため、NVIDIAの画面同期技術「G-SYNC」にも対応する。
会場では、横にスクロールし続ける360fpsのゲーム画面と120fpsのゲーム画面を「ROG Swift 360Hz」のディスプレイ上に映し、違いを見比べられる実演デモが用意されていた。120fpsでもそれなりにハイフレームレートということもあって、その違いをとっさに見極めるのはかなり難しい印象を受けた。とは言え、FPSゲームなどにおける瞬間的な判断では活きる場面もあるだろう。eスポーツのトッププレイヤーなど、競技にこだわるユーザーには魅力的な製品と言えそうだ。
360fpsと120fpsのゲーム画面を見比べられるデモ展示。「言われてみれば……」という程度の違いではあるが、トッププロの世界ではわずかな隙が命取りになりうるということだろう |
詳細なスペックは不明だが、映像入力端子はHDMI2.0×1、DisplayPort1.4×1の2系統が確認できた。2020年内の登場を予定しており、価格は現在のところ未定としている。