2020.01.16 13:13 更新
2020.01.16 取材
スーパーファミコンプログラム開発用のエミュレータボード「RAM Cartrish」が家電のケンちゃんに入荷。サークル「Aios Dev.」による同人ハードウェアで、「4kLE」が税込22,800円、上位モデルの「8kLE」が税込26,980円で販売されている。
スーパーファミコンで動作するプログラムを開発できる、高性能なエミュレータボードが店頭販売中 |
「RAM Cartrish」は、スーパーファミコン(またはその互換機)に対応したプログラム開発用のエミュレータボード。MAX10 FPGAを搭載した高性能基板で、ショップいわく「実機のカセットに比べはるかに高性能。スーパーファミコンの性能を極限まで引き出せる」というポテンシャルを秘めている。
RAM全域を用いた1本のプログラムの実行が想定されており、FPGA内蔵または外部RAMに格納されたプログラムデータをダウンロードして実行する仕組み。ただしデバイス制御用のファームウェアが書き込まれていないほか、カセットの読み込みに必要なセキュリティチップのCICも未実装のため、活用の難易度はかなり高い。
MAX10 FPGAを搭載したボードで、SFCの性能を可能な限り引き出せるポテンシャルが魅力。CICも未実装で、PC接続用のUSBインターフェイスもはんだ工作で取り付ける必要がある |
基板はSFCカセットにそのまま収納できる仕様になっている |
基本的にできることは多岐に渡るものの「何ができるかは、何をさせるかによる」(ショップ)という、ユーザーの腕前によるところが大きい。同店の特殊ハードウェア担当の原田氏によれば「これまで取り扱ったことのある同人ハードの中でも最難関」とのこと。
なおファームウェアの開発や機材については、Intel Quartus primeなどMAX10デバイス向けの開発環境、RL78/G11マイコン開発環境、PIC12開発環境などが必要となる。
メモリを拡張できる増設用の汎用RAMボード「Flex RAM Board」も販売中。64Mbitと32Mbitの2モデルで、メモリチップは別売りだ |
文: エルミタージュ秋葉原編集部 絵踏 一
家電のケンちゃん: https://www.gdm.or.jp/shop/2017/0101/193926
製品情報(Aios Dev.): http://aiosdev.information.jp/archives/57