2020.10.28 00:00 更新
2020.10.28 取材
自由でユニークな発想から生まれる、スタートアップの気になるガジェットをチェックする「次に来るモノ」。今回は、一見してそれとは分からない、型破りなデザインのスピーカー「Teno」を見ていきましょう。
まず第一印象は「なんだこりゃ?」でした。なんか割ってるんですけど!と気になって見てみると、この「Teno」は、なんとワイヤレススピーカー。どんなにカッコよくても、たいていスピーカーはそれと分かる見た目をしているものですが・・・いやはや、まったく度肝を抜かれるデザインでした。
先週にKickstarterに登場したプロダクトで、同じように衝撃を受けた人も多かったんでしょう。キャンペーン開始からわずか2時間足らずで目標額を達成し、早々に製品化が決まっています。
一見しただけでは割れたお椀のようにも見える、半球形のデザイン。なんでも、日本の伝統的な陶磁器の修復技法である“金継ぎ”に着想を得たものだとか。2~3年で陳腐化してしまう家電製品のサイクルを脱却したいという思いから、こうした時代を感じさせない、独創的なデザインが採用されたそうです。
それで使い方ですが、“殻割り”するとライトが点灯し、スピーカーがアクティブに。閉じるとオフになるという仕組みです。操作方法もちょっと変わっていて、側面を撫でることでボリュームが上下し、天板をタップすればライトの明るさ調整、天板の端に近い部分をタップすると着信に応答できるという。
そう、マイクを内蔵しているので、スマートフォンのハンズフリー通話もできるんですよ。スピーカーとしては普通の機能なはずですが、見た目とのギャップにいちいち違和感を感じてしまいます(笑)。
ハードウェア的な話をすると、Bluetooth 5.0に対応するワイヤレススピーカーで、通信距離は最大10m。高音質コーデックのaptX HDをサポートしていて、直径5インチ(約127mm)のボディには、45mmフルレンジドライバーとカスタムメイドのパッシブラジエターが内蔵されています。
単に見た目だけでなく、音質にも期待できそうな仕様ですね。「Teno」同士をペアリングすれば、ステレオスピーカーとして使う(5m以内の設置を推奨)こともできます。
ちなみにボディはフィギュアでお馴染みのレジンキャスト製。表面に天然砂をコーティングし、高級感ある見た目に仕上げています。充電はマグネット式を採用、バッテリー駆動なら50%のボリュームで最大8時間の音楽再生、ライトは光量100%で最大4時間の点灯が可能だそうです。なお、明るさ温度2,700Kのライトは250ルーメン。ベッドサイドにあると便利そうですね。
「Teno」のキャンペーンは、2020年11月19日21:59(日本時間/UTC+09:00)まで。240ドルからバックすることができます。出荷は約半年後の2021年5月頃。どんな感覚なのか、実際に“殻割り”してみたいですねぇ。
文: エルミタージュ秋葉原編集部 絵踏 一
Kickstarter: https://www.kickstarter.com/