2021.03.10 00:00 更新
2021.03.10 取材
自由でユニークな発想から生まれる、スタートアップの気になるガジェットをチェックする「次に来るモノ」。今回は、昼夜を問わず発電できるパーソナルサイズの風力発電機「Wind Catcher」を見ていきましょう。
電源がない場所で充電したくなったら、一番手軽な手段はソーラー充電器だと思います。いまやアウトドア向けにたくさんの製品が出ていて、実際に使ったことがある人もそれなりにいるはず。でも太陽光で発電する都合上、どうしても昼間しか使えませんよね。
それならば昼夜関係ナシな風車立てちゃいましょうということで、Kickstarterでキャンペーンが進行中の「Wind Catcher」をチェックしていこうと思います。風力発電大国として知られているデンマークのkitex.techが手がけたプロジェクトで、すでに目標額は達成し製品化が決まっています。
コンセプトは明確、ズバリ個人で設置できる風力発電機です。この手の風車はたいてい20~40kgくらいするらしいですが、「Wind Catcher」は10kgと軽量。一人でも15分あればセットアップが可能なようです。
その構造とは、グラスファイバー製の3枚インペラやフレームを備え、支柱を3点支持のアンカーで固定するという仕組み。設置面積は直径5.2m、全長は4m(+2m)ほど。ここにソーラー発電機などを接続して蓄電することになりますが、かなり多彩な接続端子に対応しているようです。使い勝手は悪くなさそうですね。
ちなみに「Wind Catcher」は、200Wバージョン(Wind Catcher Lite)と600Wバージョンの2モデルをラインナップ。600Wを発電するにはそれなりの風が必要でしょうが、その気になれば電子レンジも動かせそうなレベルとは驚き。
でも強い偏西風が吹いている北欧はともかく、風が安定しない日本では無理なんじゃ・・・と思いますよね。でも「8mph(マイル毎時)の風があれば、ノートPCを十分充電できる」とのこと。日本の風速(m/s)に読み替えれば風速約3.6mほど、気象庁も使用しているビューフォート風力階級で定義される“軟風”(いわゆるそよ風)が吹いていれば大丈夫なようです。
さて、そんな「Wind Catcher」のキャンペーンは、2021年3月28日20:50(日本時間/UTC+09:00)まで。支援額は、200Wバージョンが7,390デンマーククローネ(128,000円前後)、600Wバージョンは9,990デンマーククローネ(174,000円前後)から、となっています。ちょっと面白そうだなぁと思いつつ、結構ガチめなキャンプにでも行かないことには十分に活用できそうにないですね。
文: エルミタージュ秋葉原編集部 絵踏 一
Kickstarter: https://www.kickstarter.com/
kitex.tech: https://kitex.tech/