2021.03.17 09:00 更新
2021.03.17 取材
自由でユニークな発想から生まれる、スタートアップの気になるガジェットをチェックする「次に来るモノ」。今回は、お手軽な眼筋運動で“目の筋トレ”ができるウェアラブルデバイス「otus」を見ていきましょう。
仕事はPC画面に向かう作業だし、趣味はゲーム。スマホを眺める時間も増えていて・・・我ながら、まったく目に優しいことをやっていません。でもこれは、何も自分だけではないと思うわけです。現代人は総じて目に悪いことばかりやっているはず・・・そんな毎日を送っている中で、この間Makuakeでプロジェクトがスタートした「otus」なるウェアラブルが目に止まりました。
視力回復のためのウェアラブルデバイスを開発する、韓国のスタートアップ企業エデンルックス(Edenlux)が手がけたアイテム。なんでも、弱っている目の筋肉を鍛えることができる(それで視力の回復が狙える)のだとか。やや設定金額が低めとは言え、開始数時間で目標達成。現時点で12,000%超の資金を調達しているあたり、やはり視力の低下を気にしている現代人は多いようです。
そもそも目を酷使しているシチュエーションは、いったいどういう状態なのか。目の前の画面などごく近い場所を見続けることで、ピントを合わせるための「水晶体」や、それを調節するための「毛様体筋」が緊張状態になっている・・・ということのようです。目に負担がかかるのはもちろん、この状態で凝り固まってしまうと老眼になってしまうわけですね。
その状態から目を解放するには、遠くを眺めて毛様体筋を弛緩、リラックスさせる必要があります。つまり「otus」は、毛様体筋の収縮と弛緩を繰り返させることで、色んな距離を眺めるのと同じ状態を(しかも効果的に)作り出すデバイスということ。それが“目の筋トレ”というわけです。
「otus」には10個の特殊光学レンズが内蔵されていて、これが5分間に約60回も回転して目を刺激します。ピントを自動的に合わせる「オート·フォーカシング·トレーニング」で水晶体と毛様体筋の収縮と弛緩を繰り返し、筋肉がしなやかさと強さを得るのを助けるという仕組み。これは視覚機能を鍛える「ビジョンセラピー(Vision therapy)」技術を応用した眼筋運動なのだそうです。
それでどの程度“筋トレ”が必要かというと、1日3回5分間だけ。専用に用意されたトレーニングアプリを使用して、ゲーム感覚で眼筋運動ができます。ちなみに「otus」はVR機器ではなくレンズを内蔵した“ゴツいメガネ”のような構造なので、装着したまま仕事をしたり本を読んだりすれば、その状態で眼筋運動が可能。見る対象との距離に応じたモードを選択すれば、アプリほど最適化された状態ではないにしろ、日常的に“筋トレ”できることになりますね。
さてそんな「otus」のキャンペーンは、2021年4月29日まで。一般販売価格は税込72,000円だそうですが、現在は43%オフになった税込41,040円の早割が利用できます。出荷は6月末頃の予定。ちなみに言い忘れましたが、メガネユーザーはメガネを着けたまま“筋トレ”が可能だそうです。
文: エルミタージュ秋葉原編集部 絵踏 一
Makuake: https://www.makuake.com/